『ムーミン・コミックス10 春の気分』
トーベ・ヤンソン/ラルス・ヤンソン(著)冨原眞弓(訳) 筑摩書房 \1,200+税
6月3日は「6(むー)」「3(みん)」の語呂合わせで、かつて日本では「ムーミンの日」とされていた。
現在では、世界共通の日にしたいという意向のもと、原作者であるトーベ・ヤンソンの誕生日(8月9日)が「ムーミンの日」とされている。
世界中で愛されるこのキャラクターは、1945年に描かれた児童向けの小説『小さなトロールと大きな洪水』に初登場、その後、1953年よりロンドンの「イヴニング・ニューズ」でマンガ版の連載が開始された。
その連載からのベストセレクションとして発売されている「ムーミン・コミックス」シリーズのなかの『ムーミン・コミックス 10 春の気分』には、今年の2月に公開した『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』の原作「南の島へくりだそう」が収録されている。
フィンランドのムーミン谷からイタリアの南の海へとやってきたムーミン一家。楽しい旅行になるはずが、みんながバラバラに行動しはじめてしまう……。
前述のとおり、すでに6月3日は「ムーミンの日」ではないが、それでも日本特有の語呂合わせの日に、ムーミン作品を手にとってみてはいかがだろうか。
<文・小林美姫>
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』(ぴあ)、『プリキュア10周年公式ブック』(メディアパル)など。
Twitter:@mikitty116