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9月15日は老人の日!? 『CYBORGじいちゃんG』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/09/15


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。さて、本日読むべきマンガは……。

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集英社文庫『CYBORGじいちゃんG』第1巻
小畑健 集英社 ¥648+税


9月15日は「老人の日」。かつてはこの日こそが「敬老の日」の祝日だったわけだが、いわゆる「ハッピーマンデー制度」の施行によって、現在では9月の第3月曜日が敬老の日となっている。

しかし、そのハッピーマンデー制度によって、「敬老の日」が毎年コロコロ変わることには反対の声も少なくはなかった。
連休になることによる恩恵もあるいっぽうで、どうしても祝日の持っていた本来の意義が薄れてしまい、単なる「連休の一角」ぐらいの扱いになるのでは? という心配は、たしかにごもっともな意見。

ということで、祝日じゃないけど9月15日は「老人の日」ということにして、さらにそこから一週間は「老人週間」にしましょう! ということになったワケだが、これが世のなかに定着しているのかというのは、正直ビミョーと言わざるをえない。どう考えてもこれ、妥協案ですからね。

なので、本日はせめて「老人の日」の認知度を少しでも上げるべく、ご老人の活躍するマンガを紹介したいのだが、マンガの世界ではやたらインパクトのある年寄りが多いのである。『ドラゴンボール』の亀仙人こと武天老師や、『聖闘士星矢』の天秤座(ライブラ)の童虎といった達人たちはもちろん、ほかにも『HUNTER×HUNTER』のネテロ会長やゼノ=ゾルディック、『グラップラー刃牙』の渋川剛気などなど……って、うっかり血の気の多すぎるご老人ばかりチョイスしてしまったが、とにもかくにも「名作マンガには老人が欠かせない」ということはたぶんおわかりいただけたのではないだろうか。

しかし、どちらかといえばサブキャラとして印象に残る老人キャラが多いなか、本日ばかりは老人が主役のマンガを紹介したい……となると、ここは『CYBORGじいちゃんG』しかないでしょう! 

作者は『DEATH NOTE』などの超絶美麗な作画で特に知られる小畑健。
近作のイメージからするとやや意外かもしれないが、デビュー作にあたる『CYBORGじいちゃんG』は、ある日突然、自分自身を農作業用サイボーグに改造してしまったおじいちゃんを主人公とする完全なドタバタギャグである。

しかし、その内容とはやや不釣り合いなほどの画力と、サイボーグ化したじいちゃんの必要以上にハイスペックかつカッコいいルックスがもたらすインパクトはまさに必見。ここ最近、『DEATH NOTE』『バクマン。』といった実写化作品も話題の小畑健作品の原点という意味でも、あらためて読んでいただきたい。

ちなみに近年のマンガ界隈では、そういうトンデモな老人ばかりでなく、『かあちゃんといっしょ』『ヘルプマン!』など、現実世界の介護や老人社会を描いた作品も注目されている。
なんかまた、「ちゃんとそっちを紹介しろよ!」と言われそうな気もするんですけどね……。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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