365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
10月27日は「日刊ゲンダイ」が創刊された日。本日読むべきマンガは……。
『やる気まんまん ザ・グレイトセレクション』
牛次郎(作) 横山まさみち(画) マガジン・ファイブ ¥1,800+税
1975年10月27日は、夕刊紙「日刊ゲンダイ」(株式会社日刊現代)が創刊された日である。
そのため「日刊ゲンダイ」は、今日で創刊40年を迎えたことになる。事件やゴシップをセンセーショナルに報道し、日本におけるタブロイド紙としての地位を確立した。
そんな「日刊ゲンダイ」に連載されていたのが『やる気まんまん』である。誌面1ページをまるまる使った形式で、1977年に連載開始以来、何度となく改題を重ねながら1996年まで続いた。
1996年からは横山まさみちが原作も引き継いで続編的作品『それいけ!!大将』を手がけたので、『やる気まんまん』シリーズは2003年に横山が死去するまで合計26年間も継続した長寿作品であった。
『やる気まんまん』は、江戸時代から続く老舗の精力剤店の若社長が主人公。
傾きかけた店を建て直すために、新薬「おとぎ丸S」を開発。新薬をアピールするためにホテルの大広間を借り切り、薬問屋や薬局店主を招待し、美女10人とのセックス・ファイトを披露する。新薬を「秘薬」としてクチコミで広めるために、若社長が伝説づくりに挑むのであった。
シリーズによって主人公や、戦う理由は異なるものの、基本的にはセックス・ファイトをする内容となっている。
シリーズ最大の特徴は、性器の描き方だ。
いくら成人向けのマンガといえども、そこは新聞掲載の作品であるため、あまり露骨な描写はできない。
そこで本作品は、男性器をオットセイに、女性器を貝に描いている。そのためセックス・ファイトといっても、オットセイが貝と戦っているような表現になる。「スポーツ新聞の、オットセイのマンガ」といえば、一定以上の年齢の男性読者はピンとくるのではないだろうか?
ちなみに現在「日刊ゲンダイ」では、柳沢きみお『特命係長 只野仁 ファイナル』が連載中。やはり『やる気まんまん』と同様、1日1ページ掲載のスタイルである。
<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでの漫画家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
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