365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
2月1日は『プリキュア』シリーズが生まれた日。本日読むべきマンガは……。
『プリキュアコレクション ふたりはプリキュア』第2巻
東堂いづみ(作) 上北ふたご(画) 講談社 ¥950+税
2004年2月1日、のちに「ニチアサキッズタイム」と呼ばれるテレビ朝日・ABC系列の日曜朝7時から9時の子ども向けテレビ番組のうち、8時30分より女児向けアニメーション『ふたりはプリキュア』の放送が開始された。
おもなターゲットは未就学~小学校中学年までの児童としながら、従来の方法論にこだわらないスタイルにのっとったストレートな勧善懲悪のアクションドラマはたちまち話題沸騰。
史上まれにみるキャラクタービジネスの成功も高い評価を受けて同作は、翌年の『ふたりはプリキュア Max Heart』まで世界観を引きつぐ大ヒットとなった。
普通の女の子が、ある日みずからに課された使命に目覚め、友情や恋愛といった日常の問題に悩まされたりしながらも邪悪な存在に立ちむかう、という世界観はその後も様々な「プリキュア」を生み出し、女児向けアニメとしては異例の長期シリーズ化のため『ふたりはプリキュア』は、現在でも「無印」という呼称で親しまれている。
放送当時から人気の作品だけにコミカライズ版も存在し、講談社「なかよし」にて2004年から2005年に連載されたものが、2014年12月1日よりプリキュアシリーズ10周年となかよし創刊60周年を記念した「プリキュアコレクション」シリーズで復刻している。
『ふたりはプリキュア』は全2巻が復刻第1弾として登場しているが、特筆すべきは第2巻のほうだ。
主人公であるなぎさとほのかの学園生活を描くオリジナルエピソードが展開していた第1巻とはうってかわって、第2巻ではちょうどアニメの前半部分にあたるバトルアクションが描かれている。
スーパーヒロインたちの日常もそれはそれでいいものなのだが『プリキュア』の魅力はなんと言っても変身した少女たちのがんばる姿!
そんながんばる姿を見ていると、読んでいるほうのテンションもおのずと変わってきてしまうのだ。
時代は移り変わって2016年。
今週末2月7日からはシリーズ最新作『魔法つかいプリキュア!』がスタートする。
13年目、歴代11代目となるプリキュアは魔法使いをテーマにすえた意欲作。無印と同じくプリキュアは2人からのスタートで、宝石モチーフのフォームチェンジが存在するという点も興味深い(2月1日現在の情報にもとづく)。
新しいニチアサの“トリ”にお目にかかる前に、マンガでシリーズのルーツを探るのもよいのでは?
<文・富士見大>
編集・ライター。『THE NEXT GENERATION パトレイバー』劇場用パンフレット、『月刊ヒーローズ』(ヒーローズ)ほかに参加する。「仮面ライダードライブ公式完全読本」や間もなく発売の「東映ヒーローMAX」もやってます。