365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

3月17日は麻薬取締法が交付された日。本日読むべきマンガは……。

『ウルトラヘヴン』第1巻
小池桂一 KADOKAWA ￥950+税

本日3月17日は、麻薬取締法が公布された日だ。
現在では向精神薬も加わった「麻薬及び向精神薬取締法」となっているこの法律は1953（昭和28）年に公布され、覚せい剤やコカインなどの輸出入・製造などの取り締まりと、麻薬中毒者に対する措置が定められた。

ということで、今回はドラッグが合法となった未来世界を描いた『ウルトラヘブン』を紹介したい。
本作では、ドラッグによる感情のコントロールが常識の世界が描かれており、主人公の体感する幻覚描写はかなりのもの。

映像だけでなく、時間までも歪んでいく様や、キャラクターの周囲に出現する大量の目玉など、描かれる異常な麻薬体験の数々は、読んでいるうちにページをめくるこちら側も、いつの間にかトリップして新たな世界を見た気になってしまう。
興味を持った方は、ぜひこのアートの洪水を体験してみていただきたい。

昨今、大ヒットした海外ドラマ『ブレイキング・バッド』を筆頭に、「Netflix」で配信中の『ナルコス』など、麻薬を題材とした作品は密かな盛りあがりと増加を見せている。
こんな日だからこそ、まともな人でも取りこまれてしまうデンジャラスな麻薬の世界を、フィクションを通して体験してみてはいかがだろうか。

もちろん、実際に試すと麻薬及び向精神薬取締法にもとづいてしょっぴかれてしまうので、くれぐれもおやめください！

＜文・山田幸彦＞
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
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