話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『GANGSTA.』
『GANGSTA.』第7巻
コースケ 新潮社 ¥580+税
(2015年7月9日発売)
2015年7月からTVアニメも始まったクッソかっこイイ「刀と銃弾が飛び交う新マフィアンファンタジー」がこの『GANGSTA.』。
いや~、アニメ、よくできてるな~。さすがマングローブさんやでぇ。と思わずにはいられませんっ! 視聴を激しくオススメします。
とはいえ、アニメがカラーなのがなんか違和感あるほどに、マンガのほうの登場人物は男も女もモノクロームの世界にピッタリな雰囲気があるいい面がまえのヤツぞろい。
オトナっつーか……オッサンとかマッチョとかスカーフェイスとか身体欠損者とかがこれだけゴリゴリ出てきて、かつガッツンガッツン人は死ぬわ、スッパスパと腕とか首とか飛ぶわ、ドッカンドッカン爆破するわ銃撃されるわで、こんな物騒な街・エルガストルムでよく主人公の片目の方のウォリックさんは本人曰く本業のジゴロとかやってやれるわね~と感心することしきり。
そのタフさと、ほどよくニヤけた物言いのギャップがまたたまらん感じでいいオトコ指数高いんだろうけど。その相棒、特殊能力を持つ“タグ付き”こと黄昏種(トワイライツ)で日本刀遣いのニコラスと営む便利屋は、この「四大父」と言われるマフィアたちが危うい均衡を保っている暗黒街で珍しいフリーの存在だった。
新興勢力の壊滅を警察から依頼されそこの娼婦・アレックスを助けるまでは――。
この作品では、生身の人間は健常者(ノーマル)と呼ばれ、黄昏種(トワイライツ)と呼ばれる薬害超人種を忌み嫌っている。
そしてウォリックはノーマルでニコラスはトワイライツ。背中に同じトライバルを入れている2人は相棒でありながら、トワイライツの「三原則」から言ったら、ニコラスにとってはウォリックの「命令」は絶対、な契約主でもある。
いくらウォリックがニコラスをダチだと思っていても……。