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『オバケのQ太郎』第12巻 藤子・F・不二雄、藤子不二雄A 【日刊マンガガイド】

2016/05/18


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『オバケのQ太郎』


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『オバケのQ太郎』第12巻
藤子・F・不二雄、藤子不二雄A 小学館 ¥490+税
(2016年4月28日発売)


昨年より刊行が開始された、てんとう虫コミックス版の『オバケのQ太郎』がいよいよ完結。
諸事情によって長らく絶版状態となっていた本作が、再びこうやって手に取りやすい形で読めるようになったことは、本当に喜ばしいことだ。

内容については今さら紹介するまでもないものとして割愛させていただくが、ドジでおっちょこちょいのQちゃんやしっかり者のP子、イマ風に言えば“ツンデレ”そのものであるアメリカオバケのドロンパたちのキャラクターは、まさしく普遍的そのもの。時代を超えて愛される魅力を、あらためて堪能してほしい。

そして、本シリーズの刊行時にも書いたことではあるが、Qちゃんに懐かしさを感じる世代だけではなく、若い世代の読者にもぜひ手にとっていただけるよう、強くオススメしておきたい。

なおシリーズの完結を記念して、最終巻は通常版のほかに、「別冊少年サンデー」連載当時の雑誌ふろくだった「Qちゃんすごろく〈世界旅行〉」が封入された限定版も同時刊行。「幻のふろく」とまで呼ばれたすごろくの初復刻は、マニアなら感涙モノ。オリジナルの原稿をもとにした美麗な印刷もポイントだ。

さて、こうなると『新オバケのQ太郎』の新装版にも期待したいところ。
こちらはいよいよ弟のO次郎が登場するだけでなく、よりギャグが過激化し、抱腹絶倒のエピソードが頻出するのも特徴。

もし刊行がスタートしたあかつきには、こちらも紹介できればと思う次第である。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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