日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『リセット・ゲーム』
『リセット・ゲーム』第2巻
吉開かんじ 徳間書店 ¥550+税
(2016年4月23日発売)
オリジナル新作マンガ配信サービス「GANMA!」でダントツ人気を誇るソリッド・シチュエーション・スリラー 。
4月に発売された第1巻に続き、2巻も連続リリースされた。
作者は「モーニング」(『たぢからお』)や「イブニング」(『思い出の味 大陸食堂』)など青年誌で活躍してきたベテラン・吉開寛二だ(本作は吉開かんじ名義)。
目が覚めた瞬間、真四角の白い部屋に閉じこめられていることに気づいた高間聖一(たかま・せいいち)。そこには幼なじみの少女・沖奈那子(おき・ななこ)の姿があった。
やがてルービックキューブのように変形するボックスのなかからアフロヘアーの少年が現れる。
彼の話では、建物じたいが意思を持った生命体だという。はたして彼らはこの空間から脱出することができるのか?
ここで第1巻の段階で判明していることを整理しておこう。
・閉じこめられているのは制服を着た日本人の少年少女だけ。
・建物じたいが生きており、少年たちが明らかな行動をとった時に反応する。
・閉じこめられた少年たちには、謎の焼印がある。
・彼らの行動を示唆する謎の絵がアチコチに出現する。
聖一や奈那子がこの建物に閉じこめられたのは偶然ではなく、なんらかの理由があることは明らかだが、まだ共通点は判然としない。
この第2巻では中盤から聖一たちとは別の少年少女グループにカメラが切り替わる。さらに、あらゆる謎のカギを握るであろう“キューブの番人”も登場する。
だれが味方でだれが敵かもさだかでないない密室空間で、少年たちは力を合わせ、知恵を出しあい、生き延びることができるのだろうか?
ゲームはまだ始まったばかりだ。
<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てライター。映画『殿、利息でござる!』の劇場用プログラムに参加しております。
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