日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『逃げるは恥だが役に立つ』
『逃げるは恥だが役に立つ』 第7巻
海野つなみ 講談社 ¥429+税
(2016年6月13日発売)
祝・ドラマ化!
連載開始当初から話題を巻き起こしてきた『逃げるは恥だが役に立つ』。
第7巻の発売と同時に、ドラマ化決定が発表された。こりゃ楽しみだ。
大学院卒ながら就職活動がうまくいかず、ようやく手にした職も派遣切りで失ってしまった主人公・みくりと、お堅い性格で女性経験ゼロ(だった)システムエンジニア・津崎さんの契約結婚ライフは、この7巻で新展開を迎える。
妻(みくり)=住み込み家政婦と、夫(津崎)=雇用主が、恋人同士になったから。
普通のラブコメなら、恋が成就すれば幸せ満開! 「ヒューヒューだよ!」てなもんだが、
みくりは悩む。だって、たいへん重要で微妙な問題が発生してしまったから。
つまりは、「恋人からお金をとって家事をし続けるのか」問題の発生!
家事が「仕事」でなくなったなら、みくりは現金収入をなくす。
とはいえ、今までどおり有償で家事をし続けるのも、恋人同士であるがゆえに難しい場面もあるわけで……。
それで良いなら、そもそも雇用契約で結婚しようとは考えない。ふ~む、こりゃ難しい。
2人は、契約結婚の当事者同士でありながら、実の恋人同士、という不思議な関係になってしまったわけですな。
悩んだみくりは、しばらく百合ちゃん(叔母・独身キャリアウーマン・高齢処女)の家で暮らすことに。
そして、百合ちゃんの生活にも何やら波風が。
百合ちゃんは恋愛との距離をうまくとろうとしているのだが、気づけば色恋沙汰が思わぬ方向から飛んでくる……。
第7巻のヒキは、百合ちゃん(と、あのイケメン)が持っていくんだぜ。ぜひご注目あれ。
<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。