日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『進撃の巨人』
『進撃の巨人』 第20巻
諫山創 講談社 ¥429+税
(2016年8月9日発売)
ついに来たる2017年春アニメのラインナップに登場した『進撃の巨人 Season2』!
2013年の第1期以来、その続きを首を長くして待つ人が多いなか、原作コミックスもアニメへの期待感同様、ボルテージ最高潮の快進撃ぶりを見せている。
「鎧の巨人=ライナー」をあと一歩のところまで追いつめたエレンたちだったが、空中で巨大化して周囲を気化爆弾のように吹きとばす「超大型巨人=ベルトルト」の攻撃で壊滅状態に。
一方、エルヴィン団長ひきいる調査兵団本隊も、「獣の巨人=ジーク戦士長」ひきいる巨人の群れに包囲されたままだった。
コニー渾身のオヤジギャグが一瞬の清涼剤になる(?)も、現状はただただ悲惨。
壁の内部には「鎧の巨人」と「獣の巨人」、外には「獣の巨人」率いる巨人集団が立ちふさがる。
ウォール・マリア奪還作戦は膠着状態になるかと思いきや、「獣の巨人」が巨石を砕いたつぶてを全力投球! まるで巨大散弾銃かのような攻撃に、調査兵団本隊が一気に壊滅の危機へと追いやられてしまう。死を決意し、ひとつの策に賭けるエルヴィン隊長と新兵たちは、「獣の巨人」への突撃を敢行するが……。
これまでにも容赦なく登場人物たちが倒れてきたが、今巻でもまた、悲しいまでに重要人物たちがあんな目やこんな目に遭うことに……。
ライナーやベルトルトの心象風景が描かれることで、巨人サイドの思惑もだいぶ判明し、巨人対人類の相対的な物語は、どのような決着を迎えるのか!?
どこまでも「予測しにくい」展開を保ちつつ、本作はますます読者の心を離さない!!
第18巻以来連作となっている巻末マンガの「ともだち」も本編同様佳境に突入!
本編同様、こちらの進行も気になる!!(笑)
<文・沼田理(東京03製作)>
マンガにアニメ、ゲームやミリタリー系などサブカルネタを中心に、趣味と実益を兼ねた業務を行う編集ライター。