365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
3月14日は数学の日。本日読むべきマンガは……。
『数学ガール』 上巻
結城浩(作) 日坂水柯(画) KADOKAWA ¥590+税
きょうは3月14日。3ガツ14カ、3.14……とくればそのあとは当然「15926535……」と続くのがちゃんとした社会人のジョーシキ――かはさておき。
「実用数学技能検定」を主催する財団法人日本数学検定協会(数研財団)が、この日が「円周率の日」(ちなみにこの記念日もちゃんと存在します!)であるとともに、かの現代物理学の父、アルバート・アインシュタインの誕生日であることから、1997年に制定したのが「数学の日」なのだ。
数学アンド円周率の日っつーことで「パイ」でも食べながら気楽に読みたいマンガが『数学ガール』である。
高校1年の入学式、主人公の「僕」は挨拶がわりに数列を投げかけてきた少女・ミルカと出会う。
その数列の続きで返答した「僕」は、以来、放課後たったひとり図書館で数式を展開するというエンジョイタイムを彼女と2人で過ごすことになった。
初対面の相手に数列で話しかけるなど、ある意味KYなミルカはその言動も自由奔放で、勝手に「僕」のノートに勝手に数式を書きこんだかと思えば、彼がドギマギするほど密着・接近してきたり。
作中に登場する数学は学校で習う基本的なものからいわゆる専門的な定理まで幅広いが、見ようによっては数学好きな高校生カップルのイチャラブマンガにも見えてくる。
数学のお勉強のついでに恋愛のお勉強とは、いやはや昨今の高校生はススんでおるわい、と思った筆者は、かつて高校受験で男女交際を絶ってまで勉強したタイプ。
タイムマシンがあったらウン10年前の自分に「おまえ、将来的に経済学含め数学とほぼ無縁な人生を歩むから、せめて女性とのつきあい方だけでも早めに学んでくれ!」と説教したいところだ。
<文・富士見大>
編集・ライター。