人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。
今回お話をうかがったのは、茜田千先生!
まわりに夫婦と偽りながら生活する若い2人の男女、晃と桂一。
じつは兄妹である彼らが、お互いを特別に想い、そして2人だけになるまでの経緯を描いた本作『さらば、佳き日』。センセーショナルな題材とはうらはらに、相手を想いあいながらも「兄妹」という壁や周囲の目に戸惑い悩む晃と桂一の恋模様はまさにせつなさいっぱい!
今回、新たな局面をむかえる!? 最新第4巻の発売を記念して、著者の茜田千先生にインタビューをさせていただきました! 茜田先生のちょっと恥ずかしい(?)学生時代の部活の思い出や、初めての「推しキャラ」も判明! 茜田先生をときめかせたのは、あの“お兄ちゃん”!?
<インタビュー第1弾も要チェック!>
【インタビュー】茜田千『さらば、佳き日』つがいのような2人――“夫婦”と偽る兄妹のせつない恋物語は、じつはSNSでの“あるひと言”がきっかけだった!?(仮)
「小人のたきぎ」は先生のお父様の命名だった!
――子どもの頃に愛読したマンガは?
茜田 子どもの頃読んでたのは『あさりちゃん』です。字を覚えるのが遅い子どもだったので絵だけでストーリーを把握してましたが、夢中になって読みました。小学校からは「なかよし」とか「週刊少年ジャンプ」とか雑誌で読むようになって。あと父の本棚に『美味しんぼ』が全巻あったので、ずっと読んでましたね。おかげで今でもときどき「タピオカのおしるこ食べてみたい……」とか唐突に思ったりします。
――マンガのなかのおいしそうなものって印象に残りますよね。『さらば、佳き日』でいえば、“パンの耳のかりんとさん”!
茜田 パンの耳のお菓子は、母が子どもの頃よくつくってくれたものなんです。母がつくったかりんとを見て父が勝手に「小人の薪」と命名して、シールまでつくったらしいと聞いていたので使わせていただきました。
――このかわいいネーミング、お父様のセンスだったんですか。読みながら、つくってる人がいそうです! 茜田先生はマンガに影響を受けたことってありますか?
茜田 『スラムダンク』を読んで、運動音痴のくせに中学時代バスケ部に入ってしまって、たいへんな思いをしました。
――『スラムダンク』あるあるですね。当時そういう子が多かったと思いますよ(笑)。だれか特定のキャラクターに惚れこんだりは?
茜田 『スラムダンク』にかぎらず、たくさんいすぎて数えあげたらきりがないです……。一番最初にこのキャラ推しだと自覚したのは、『幽遊白書』の飛影だと思います。雪菜ちゃんを庇うシーンで非常にときめいた記憶があります。
――うっかりバスケ部に入りはしたものの、学生時代はマンガが一番の関心事?
茜田 絵ばっか描いてましたね。中学時代、友だちと休み時間のたびに絵手紙の交換をしてたのは、すごく楽しかった思い出です。
――自然とマンガも描くように?
茜田 はい。でも、オリジナルを描いたのは商業誌で描かせていただくようになってからです。それまでは二次創作ばかりでした。