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【インタビュー】自身初の単行本が『このマンガがすごい!2019』オンナ編第1位に! BL×おばあちゃんを生みだした、鶴谷香央理先生って、どんな人?

2018/12/20


少女マンガから青年誌にシフト。しかし苦難の道は続いて……

──『メタモルフォーゼの縁側』はどのような経緯で連載が決定したのでしょう。

鶴谷 青年誌のほうが向いてるかなと思ったのですが、なかなか雑誌の期待に応えるような作品ができず……。くすぶっている私を見て、友だちが「コミックNewtype」の編集さんを紹介してくれたんです。そこで、「BLが好きな人のを描きたい」という構想をお話ししました。そこに「おばあちゃん」という要素を加えては、というのは担当さんの発案です。

担当編集 私のネタ帳に「年の差」というキーワードがあったので。初めてお会いして、これまでの作品を見せていただきながら、鶴谷さんの提案を聞いた時に、「おばあちゃん」のキャラクターは合いそうかなと思いました。

鶴谷 ただ、ちょうどこの頃「モーニング」に読み切りが載って、これを連載にしようと格闘していた頃でした。なので、お会いしていろいろお話ししたものの、一度こっちでがんばると。ところがそのネームが1年間まったく通らなくて……あきらめて、1年後にあらためて「コミックNewtype」にご連絡したんです。そうしたら、1年も経っていたのに担当さんが、まだこの話を覚えていてくれたのはうれしかったです。

担当編集 鶴谷さんを待っていたんですよ。きっといいものになるという確信がありましたし。

──「モーニング」で連載準備をするきっかけとなった読み切りはどんな作品だったんですか?

鶴谷 匂いをテーマとしたお話です。天才的な嗅覚を持っている女子高生が主人公。彼女のお父さんが調香師で、ヒロインも香水を作ろうと思い立つという。匂いをマンガにするのは難しかったですね。彼女が調香師としてはばたいていくような内容にしたかったんですが、私はドラマティックなエンターテインメントは得意じゃないんだと思い知りました。連載にしようと1年間がんばりましたが、何回描き直してもネームが通らなくて。それが、『メタモルフォーゼの縁側』は初回からネームがサッと通ったのでびっくりしました! むしろ狐につままれたような気持ちで(笑)。

第1話ラスト、雪さんがBLにハマるシーン。ここで一気に惹かれた読者も多かったのでは。『このマンガがすごい!2019』本誌では、このシーンのネームも大公開!

取材・構成・執筆:粟生こずえ


インタビューディレクターズカット版前編はここまで! 本作にこめた先生の想いなど、た~っぷりと語っていただいたインタビュー本文は、『このマンガがすごい!2019』に掲載されています!

『このマンガがすごい! 2019』
『このマンガがすごい!』編集部(編) 宝島社 ¥680+税
(2018年12月11日発売)

ディレクターズカット版インタビュー後編は、12月22日公開予定! 鶴谷先生が自身の初コミティア・初Jガーデンエピソードを語る……!? お楽しみに!

単行本情報

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