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将良『思春期ビターチェンジ』インタビュー 苦くても、心にグサッと刺さる作品が好き。

2015/05/18


エンタテインメントの大定番「入れ替わり」を、もとに戻らないまま成長していくというまさかの「長期戦」で描き、新感覚の青春ストーリーとして大反響を呼んでいる『思春期ビターチェンジ』。本作でプロ漫画家デビューとなった将良先生の漫画家としてのルーツ、作品への思い、そして気になる今後の展開についてお話を伺いました!
これまでのインタビューはコチラ!
[1/2]将良『思春期ビターチェンジ』インタビュー いつかもとに戻れるの? 定番「男女入れ替わり」を6年という「長期戦」で描く、ほろニガ青春ストーリー

将良

神奈川県出身の女性漫画家。「まさよし」と読む。
2011年2月から自身のサイトである「迷彩バンビ」にて『ちぇんじ』の発表をスタート。2012年10月から同作をもとにしたプロデビュー作『思春期ビターチェンジ』をWEBコミックサイト「COMICポラリス」にて連載開始。

公式サイト:迷彩バンビ
ツイッター:@masayosi224

『思春期ビターチェンジ』は、ユウタとユイの成長記録

――ユウタとユイ、2人の男女の小学生から高校生という心も体も劇的に変化してゆく6年間を、「入れ替わり」という視点から細やかに描いた『思春期ビターチェンジ』は、ある種の成長物語でもありますよね。

将良 そうなんですよね。自分のなかでテーマを決めたくはないんですけど、しいていえば、これは2人の成長記録で、なにを学ぶとかいうわけでもなく、最後にこうなったことには意味があったんだなって思ってもらえたらいいなって。

――普通だと少しずつ大人になっていくところを、ユウタとユイは入れ替わることで、むりやり大人にされちゃったようなところもあって、イヤでも客観的に「自分」が見えるから、欠点にも気付けるのかと思います。ユイも昔の自分に似た女の子をどうにかしてあげたいと考えたり。

優等生の木下さんに昔の自分を見たユイは手を差し伸べる。が! ユイの外見は男の子なわけで当然、木下さんは……。

優等生の木下さんに昔の自分を見たユイは手を差し伸べる。が! ユイの外見は男の子なわけで当然、木下さんは……。


将良 サッカーできないとか、かわいい洋服を着られないとか、単純なことも含めて苦いですよね。でも、苦しんでるほうが作品的に楽しいと思うんです。読み手としては、登場人物がうまくいって幸せになるより、試行錯誤しながら試練を乗り越えていってるのを見るほうが楽しいって。

――たしかに、それはそうですね。ユウタもすごくまわりを見て人の気持ちに気付ける男の子になってる。それはいいことではあるけど、中学生なんてもっと身勝手でまわりが見えてなくっていいじゃんって、なんか切なくもなります。

本当はサッカーがしたいのに、女子と一緒に男子の応援するはめになるユウタ。2人の青春はやりたいこともやれない、その連続。

本当はサッカーがしたいのに、女子と一緒に男子の応援するはめになるユウタ。2人の青春はやりたいこともやれない、その連続。


単行本情報

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