衝撃的だった細田守監督との出会い
――つづいてアニメのこともお聞かせいただければ。
はみ アニメで、最初に「すごい!」って思ったのは、細田守監督の『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』ですね。アニメって、こんなことができるんだって、ものすごいびっくりして。40分しかない映画で、キャラクターの役割だったり、お話の仕掛けだったり、その40分全部が計算されているんです。無駄のないキャラクターが、しかもかわいいキャラクターが動いて、最終的にはものすごく気持ちいのいい終わり方をするって。……もう、すごいなって!
――そういう衝撃的な作品との出会いって、他の作品への見方もかえると思うのですが、やはり『ウォーゲーム』を観た前後で、何か変わりましたか。
はみ そうですね。レウアウトは気にするようになりました。『ウォーゲーム』が、ものすごい緻密なレイアウトの作品で、レイアウトの取り方ひとつで、作品がここまでかわってくるのかって。それまでそういうアニメの見方をしたことがなかったので衝撃的でした。
担当 はみ先生とお話していると、レイアウト含めて、ものすごいアニメのことを細かく観てらっしゃるなって。観ただけで「このシーンの原画はだれ」とかおっしゃいますよね。
はみ 作画オタなので(笑)。
――あとは女児向けアニメがお好きだとお聞きしました。『アイカツ!』や『プリキュア』シリーズなど。
はみ 『アイカツ!』はすばらしいです。見ているとMP回復します。尊いです。最近出てきた新キャラクターの黒沢凛ちゃんが、すごいかわいい。太眉の時代です。太眉、最高にかわいいです。
――女児向けアニメのどういった点に惹かれているんですか。
はみ 小っちゃい頃から大人が嫌いだったんです(笑)。大人の建て前みたいなものを押しつけられるのが、すごい嫌いだったんですよね。だから子どもの目線の作品が好きなのかな。子どもの世界が好きというか、気持ちに正直なところが。
――さきほどうかがった「子どもの頃、あまり夢を言いたくなかった」っていうのも、そういうところにつながっているんでしょうか。夢を言ったら、大人の理屈であれこれ言われてしまうみたいな。
はみ そうかもしれませんね。『ユーフォ』では、久美子はまわりに流されてしまうことすごく気にしているんですけど、それってすごく共感できて。言いたいことあるんだけど、理屈とか建て前に押しつぶされてしまうっていう。でもそれがいやだから、みんな久美子に共感できるのかなって。