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【インタビュー】“純愛”を考えていたら体操服を盗む話ができあがった。 『惡の華』押見修造【前編】

2014/06/14


ついに公開! 映画『スイートプールサイド』

――映画『スイートプールサイド』がいよいよ6月14日から公開されます。もう試写はご覧になりました?

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押見 けっこう前に見ましたよ。映画公開にあわせて、今度『スイートプールサイド』の番外編を描くんです。

――それは「別マガ」に掲載されるんですか?

押見 そうです[注7]。もう1回「毛剃り」を。真っ正面から「毛剃り」を描いてみようかな、と思いまして。

――『スイートプールサイド』は10年前にお描きになった作品です。今ご自身で読み返してみて、どうですか?

押見 いやぁ、ヘッタクソだなぁ(笑)。あと「一生懸命描いててエライぞ」と思いますね(笑)。

――結構、客観的にご自身の作品を読み返せるんですね?

押見 あんまり読み返さないタイプなんですけどね。『スイートプールサイド』は全然読み返せますよ、心を乱さずに。『漂流ネットカフェ』はキツいですね。恥ずかしくなります。

――どのへんが違うのでしょうか?

押見 あれは生々しかったです。奥さんに非常に負担をかける内容でした。

――ご自身の中学時代の体験をもとにしているとのお話ですが。

押見 あれはわりと普通の、淡い恋として描いたんです。自分の中学時代の恋愛……、実際には恋愛とは言い切れない程度のものでしたが、そのときのトラウマ[注6]が絡まったりする。ちょっと恋愛側面が強い作品というか、「初恋の人が今でも好きだ」と延々と描いているようなものでしたから。奥さんには悪いことしたなぁと、その罪悪感で読めなくなりそう。

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――ただ、少女マンガには、そういった内容は多いじゃないですか。

押見 あ、そうですよね。女性シンガーソングライターの歌とかも、そうですよね。別れた男の歌とか。

――ユーミンなんか、それを旦那がプロデュースしてるわけですよ。

押見 それはつらいですね(笑)。

――映画をPRしてもらおうと思ったのですが、なんだか脱線してしまいましたね。

押見 『スイートプールサイド』、おもしろかったですよ(笑)。

映画『スイートプールサイド』6月14日より公開。 ©2014松竹株式会社

映画『スイートプールサイド』6月14日より公開。 
原作:押見修造「スイートプールサイド」(講談社刊)  監督・脚本:松居大悟 出演:須賀健太、刈谷友衣子 ほか
©2014松竹株式会社

  • [注6] 中学時代に少し付き合った彼女がいたが母親に別れさせられた、との内容のインタビュー 記事が「週プレNEWS」( 集英社)のサイトに掲載されている。
  • [注7] 「別冊少年マガジン」7月号(6月9日発売)に収録。

単行本情報

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