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【インタビュー】眉月じゅん『恋は雨上がりのように』 世のおじさんたちをキュンキュンさせる淡い恋物語の原型は『羅生門』!? 幅広い世代に共感を呼ぶ『恋雨』が生まれた秘密に迫る!

2016/10/19


女子高生にいい寄られて自制できる店長は“ファンタジー”!?

──なるほど。結局、店長はうろたえっぱなしですが(笑)。言葉尻をとらえられてあきらとデートすることになったり、「友だち宣言」したためにメールをやり取りすることになったり。あきらが店長のスキにつけこんで押しまくっていくのが楽しいです!

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あきらのこのまっすぐな気持ち…店長がうろたえるのもわかる気がします

あきらのこのまっすぐな気持ち…店長がうろたえるのもわかる気がします

眉月 どんなふうにデートさせるかは悩みの種なんです。年の差がある二人を、爽やかで可愛くするにはどうしたらいいかは常に考えていますね。店長を描くのは本当に難しいんです。「45歳男性、バツイチ子持ちのファミレスの店長」という人生を歩んだことがないので。

──眉月先生自身は、こういうちょっと冴えないおじさんキャラの魅力はどこだと思いますか。

眉月 ショボくて悲しくなっちゃう時もあるけど、しみじみするというか。ひょうひょうとしていて、2次元のキャラで冴えないおじさんは味があっていいと思います。ただ人生経験上、自分の引き出しのなかにない人物像なのでけっこう苦しんでいたんです。それが、現担当の編集さんが40歳の男性で……すごく店長のことを考えてくれているので、以前よりも店長の考えていることがわかるようになりました。そんなこともあって店長が地に足のついたキャラになったのでグッと描きやすくなりました。

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──なるほど。そういったことが、第6集でのはるかと店長が鉢あわせる回にも表れている気がします。

眉月 店長はあきらにものすごく愛されているので、今までは店長が調子に乗らないように気をつけていました。好かれて当然にはしたくないので。あきらと店長の関係は、このマンガにとって特別なもの、あり得ないようなことであるってことを意識して描きたいんです。はるかが店長に冷たい態度を取ることで、たいていの女子高生ならおじさんにこういう対応するのが普通なんだ、と描いたのもそれです。

──だからこそ、あきらの恋心が引きたつわけですよね。

眉月 ただ、あきらみたいにおじさんに恋する女の子は、現実にもいると思います。

──いますいます!

眉月 よく、あきらを指して「こんな子いるわけないよ」と言われるんですけど、私は、希少なのは店長で、10代にいい寄られて自制心を保っている店長こそ、むしろファンタジーな存在だと思います。

──いわれてみれば……まったくそのとおりですね!

単行本情報

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