毎月その月に読むべき新刊マンガをランキング形式でお伝えする月間ランキング。
トップ10には惜しくもランクインしなかったものの、「このマンガがすごい!」が誇るランキング選者たちがオススメするマンガを、熱い推薦コメントとともに紹介するのが、こちらの番外編です。
さっそく今月のおススメマンガをご紹介!
『アイアムアヒーロー』花沢健吾(小学館)【Amazon】
2009年から8年……壮大な世界観に酔わせてもらった。ついに完結、お疲れ様でした! 池袋や富士山ろくがこれから違う世界に見える……。伏線が回収されてないように見えてパニック最中の人間には断片的な情報しかわからないしこの著者が神の視点から解説することもないだろうし、わりとヒントは散りばめられていたのだと思う(澤水月/報道勤務、ライター、平山夢明mixiコミュ管理人)
『白竜HADOU』天王寺 大(作)渡辺みちお(画)(日本文芸社)【Amazon】
タイトル変わってリニューアル。世相に斬りこむヤクザマンガの、今回のシノギは豊洲移転問題。「この一件、私が仕切らせてもらいます!」(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
『バディゴ!』黒崎みのり (集英社)【Amazon】
まさに今どきの「りぼん」らしい作品。男の子&男装の女の子という組み合わせで「りぼん」の表紙を何度か飾っています。そういえば「YouTube」はもう10年以上前に始まったサービスなんですね。内容としては今までのアイドルもの、芸能界ものをふみつつ、主人公の立場が今の「りぼん」読者に共感を呼んでいると思います(なみかわみさき/物書き)
『タブロウ・ゲート』鈴木理華(秋田書店)【Amazon】
物語はいよいよクライマックスです。核心に迫る悲しい秘密が明らかになり、緊迫する状況のまま「待て次巻」となりましたが、お話が着地するのかまだ見えません。怖いけど読まずにおれない続きを楽しみに待ちたいと思います(アキミ/「ボーイズラブを読む!」管理人)
『キン肉マン』ゆでたまご(集英社)【Amazon】
「肉のカーテン」や「キン肉タツノリ」など、かつて作中で描かれたネタが物語本編に編みこまれていく過程は、さながらプロレスのシリーズ興行のよう。かつてのシリーズも、そして今シリーズをも輝かせる最高のブック、そして冴えに冴え渡るネメシス戦での作画。かつて社会現象にもなった歴史的な作品『キン肉マン』は、間違いなく今こそ最盛期。この58巻、間違いなく年間ベスト級(加山竜司/フリーライター)
『ゲレクシス』古谷実(講談社)【Amazon】
雑誌連載ではヴァレンタインデーに発売号で完結を迎えた世紀の名作&迷作の完結巻。この終わり方でいいのか、いやいいのだ。救いがあるようでない、些末な世の人間界を古谷先生がどう見られているのかって話ですので(今村方哉/レコード会社勤務)
ええっ! ええーーーっ!? と、思わず叫んでしまった最終巻。評価の賛否は分かれるところだが、俺は好きですよ。古谷実作品は、この空気感を、漠然と常に感じていたいと思わされる(冬蜂/風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)
『剣姫、咲く』山高守人(KADOKAWA)【Amazon】
ガール・ミーツ・ガールな剣道物語。高い画力で描かれる迫力ある試合シーンを主軸に、剣道うんちく、熱血、お色気、百合にギャグと盛りだくさんな作品。それでいて読みやすいし、展開には意外性があり、とこれからが非常に楽しみな作品(山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ)
最初からフルスロットルな高校女子剣道漫画。主人公の「こんなもの(下着)付けてるから弱くなる」の名(迷)言や恍惚として歪んだ表情は絶品。ライバルの高校も高校生とは思えぬ風格のあるキャラクターばかりで今後が楽しみ(太田和成/TSUTAYA BOOK STORE 五反田店)
『13月のゆうれい』高野雀(祥伝社)【Amazon】
「女/男らしさ」に苦悩する人、外見(ファッション含む)と中身どっちが本当の自分?と悩めるすべての人に自由を与えてくれるラストに拍手!(井口啓子/文化系ライター)
『キミとだけは恋に堕ちない』酒井まゆ(集英社)【Amazon】
今現在、噛ませ犬(あるいは当て馬)と喩えられる立場のボーイズをもっとも魅力的に描いている作品は、これなのではないか。兄妹間の恋愛という禁断を匂わせている点は、たしかにフックのひとつとなっている。しかし、ヒロインを真ん中にした三角関係の綱引きが物語をスリリングにしているのである。当然、綱引きをしている双方のボーイズが魅力的であればあるほど、作品そのものの行く末も気になって仕方がなくなるのだ(森田真功/ライター、ブログ「Lエルトセヴン7 第2ステージ」管理人)