業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。
春から始まる新生活! そんなみなさんにオススメしたいマンガが多数ランクインした、今月の月間ランキング・オンナ編!
今月のオンナ編第1位に輝いたマンガは、「サブカル」に生きてきたコミュ障女子が主人公! 言動はすべて「サブカル」にはじまり「サブカル」で終わる……。そんな周囲から浮きまくり人生を送ってきた主人公が「変わりたい」と恋に目覚める!? その姿が多くの支持を多く集めました!
ほかにランクインしたマンガも、女子の共感を呼び、心に勇気とパワーをくれるラインナップです!
4月になって、自分を変えたい成長させたいと思っている人には必見の、今回のランキング! さっそくマンガをチェックしましょう!
(2017年3月1日~3月31日発売作品を集計)
第1位(166ポイント)
『アレンとドラン』 麻生みこと
『アレンとドラン』
麻生みこと 講談社
田舎から大学進学のために上京してきた林田(リンダ)は、サブカル映画大好きな文系女子。
大学では同士もなく、SNSだけがリンダの心の支えだったが、同志だったはずのフォロワーもリアルで会うと下心アリアリ(しかもキモいオジサン)。酔って襲われかけたところを、隣人の江戸川(エドガー)に助けられ……。
ウディ・アレンとグザヴィエ・ドランに象徴されるような、ミニシアター系映画を好む、メガネ+前髪パッツンの文系女子が、サブカルをこじらせまいと苦悩する! 好きなものにまっすぐに生きすぎて、現実世界がちょっと生きづらいリンダに、共感してしまうオタク女子たちも多いのでは?
リンダの人生のなかで触れあうことのなかった、普通の好青年・エドガーさんが、どのようにリンダに影響していくのか……注目ですっ!
オススメボイス!
■サブカル女子とかいういかにもめんどくさそうな素材を、鼻につく感じは残しつつも軽妙に描き出し、なんとも軽やかでおもしろいストーリーに。すごいです(いづき/ブログ「おとよめ」管理人)
■オタク系サブカル女子の話。じつは彼女はタフであって自分の居場所を自分で見つける、という展開になっているのはおもしろい。それを見つめるイケメン男子、でも距離はつかず離れず、というのはある種理想のお話ではなかろうか(happysad/「マンガ一巻読破」管理人)
■『そこをなんとか』麻生先生の新作。いいじゃないですか、サブカル系女子。映画ネタはわからないですが、そんなことはまったく気にならず、林田さんとエドガーさんの人間性に惹かれます(穂高茉莉/楽器店店員)
第2位(116ポイント)
『黒き淀みのヘドロさん』 模造クリスタル
『黒き淀みのヘドロさん』
模造クリスタル KADOKAWA
人を人とも思わない冷酷なお嬢様のことで、日々悩む執事のジローは、高校の同級生・レーンに相談を持ちかける。 すると、レーンはオホーツク海で発見された新種の生命体「ヘドロ生命体」から、ジローにとっての「白馬の騎士」を、魔術によって生成した! 人造人間はクラスメイトのゲーゲーによって「ヘドロさん」と呼ばれ、ジローを助けようとがんばるものの……!?
WEBコミック界で絶大な支持を得ている、漫画家・模造クリスタルの最新作は、カルトなユーモアにあふれた学園マンガ! キャラクター造形のかわいさにひそむ毒っ気がポイントで、彼女たちのやりとりや日常から感じられる、独特なダークさには、病みつきになっちゃうかも。
オススメボイス!
■詩情あふれる描写が有名な模造クリスタルさんの単行本『黒き淀みのヘドロさん』。詩的エッセイマンガのようで、しっかりとしたストーリーをそなえている、不思議な読後感をもたらしてくれる作品。同作者のWEB連載である『金魚王国の崩壊』もオススメ(林子傑/海外翻訳者)
■かわいらしい絵柄とは裏腹に心がざわつくお話が待っていた。特に「りもん先生」のお話が読んでいて、なぜだかむしょうに泣きそうになった(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■クラウネッサがキャッチーなかわいさをはなっている(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
第3位(96ポイント)
『逃げるは恥だが役に立つ』 海野つなみ
『逃げるは恥だが役に立つ』
海野つなみ 講談社
就職難で、やっとありついた仕事も派遣切りにあった主人公・森山みくりは、無職の娘を見かねた父から、元部下のSE・津崎平匡(つざき・ひらまさ)を紹介される。平匡のもとで週1回の家事代行を請け負ったみくりは順調に仕事をこなし、平匡との関係も良好に築くなか、みくりは平匡に「就職としての結婚」……つまり「契約結婚」をもちかけ、新たな生活を始めるのだが……。
昨年、テレビドラマで『逃げ恥』フィーバーを巻き起こした本作も、第9巻で堂々の完結。最終巻では、『逃げ恥』ファン納得のハッピーエンドを迎え、紆余曲折あった平匡とみくりカップルのほかにも、伯母の百合と平匡の同僚・風見涼太(かざみ・りょうた)の関係にも発展があったもよう……それはぜひ、コミックスでチェックしましょう!
オススメボイス!
■『逃げ恥』もついに完結。恋愛と結婚を日常の一部として冷静にとらえようとした物語の着地は、感情と理性のさじ加減が絶妙で、読者の期待にもこたえる理想的なものになったと思う。あと百合&風見カップルの番外編がひかえめに言っても最高だった(ぶち猫/ブログ「ぶち猫おかわり」管理人)
■『逃げるは~』はテレビドラマが話題になった作品ですが、その好フィードバックでマンガも、じつにいい雰囲気をつくりだせました後日談が最高ですね(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員・経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業))
■「いろいろな人」がいて「いろいろなこと」を考えていて、だからすれ違うことでちょっとさみしくなったり、価値観を共有できて喜んだり……そんなごく普通で、でも忘れがちなことをきちんと伝えてくれた物語の最終巻は、やっぱりとてもすてきでした。幸せの定義が十人十色であることを忘れたくないなって思います。表紙がゆりちゃんなのも好きだー!(りる/感想系ブログ「空夢ノート+」管理人)
■まず家事労働に対する実験的作品として読む。けっきょく家事は「仕事(対価労働)」ではなく、それぞれのやるべきことであり、パートナーのぶんをすることはあくまで好意(実行する際の相手の意思の確認、感謝とその表現が必要)……というところに落ちついた。自立した個人の連合体が夫婦なのだ、と。うん、いいんじゃないかな。けっして実験的な結論じゃないけど、すごく説得力がありかつ実感にあう。そして最終盤、やっぱり気になったのは百合と風見の行方。番外編でラブラブでよかったー! 何もかも期待どおり!!(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)