第4位(88ポイント)
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』 岡田麿里(作) 絵本奈央(画)
『荒ぶる季節の乙女どもよ。』
岡田麿里(作) 絵本奈央(画) 講談社
女子高生・小野寺和紗(おのでら・かずさ)が所属する文芸部は、カタブツで潔癖な曾根崎り香を部長に、謎の作家さんオーラを出す本郷ひと葉、学校のアイドル的存在の菅原新菜……と、クドくて個性的なメンバーぞろい。新入部員の和紗と須藤百々子だけが没個性だと逆に嘆いてる。
“地味子”な新入部員である和紗は、クラスの人気者・泉と幼なじみなのだが、ほかの女生徒の厳しい視線に関係もギクシャクしがち。そんななか「死ぬ前にしたいこと」という話題に、新菜が投じた「セックス」のひと言が、大きな波紋を広げ……!?
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』で有名な脚本家・岡田麿里が原作を手がけた話題作。
悶々と“性”に荒ぶるのは男の子だけじゃない! 純文学に織りこまれた性愛描写に、じつは、興味しんしんな女子高生たち。彼女たちが“性”に振りまわされるピュアッピュアな姿に目が離せません!
オススメボイス!
■のぞくのが怖いけど、読みだすと目が離せない。続きが気になる!(芝原克也/日本出版販売株式会社ほんのひきだし編集部)
■「性にふりまわされる」と自覚しつつ、大人への階段をそれぞれのペースで登っていく、彼女たちの“性春”群像劇。性に振りまわされないために性を避けても解決にはならない。性を知り、性とどう対峙していくべきなのか、それを彼女たち自身が見つけることに意味がある。すばらしい作品です!(稀見理都/エロマンガ史研究家)
■岡田麿里原作特有の、沸点の低さとかズレてる感覚がちょっとフックになってて気になる(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
第5位(78ポイント)
『レイリ』 岩明均(作) 室井大資(画)
『レイリ』
岩明均(作) 室井大資(画) 秋田書店
長篠の戦いから4年、もはや命運が尽きようとしている武田家に、男勝りの闘争本能で他の者を圧倒する少女・レイリがいた。
彼女の願いはたったひとつ、武田家のために戦場で戦い、死ぬことだった。
『ヒストリエ』『寄生獣』の著者が原作を手がける、本格戦国時代劇マンガ。リリース当初から大きな話題を呼んでいたマンガですが、最新第3巻では戦闘と政略の両面から物語が大きく展開!
なんと武田信玄が後継者に選んだ孫・信勝の影武者となった、レイリに待ち受ける、新たな運命とは!?
いよいよ3巻で見せる、レイリの本気の剣さばきにも注目!
オススメボイス!
■殺陣の3巻。非常にモダンでかっこいい。室井先生の絵がいよいよハマってきた(小田真琴/女子マンガ研究家)
■静と動の画面構成の切替えが巧み。読むペースはおろか鼓動までコントロールされているかのような気分に陥る(加山竜司/フリーライター)
■3巻になってもテンションが落ちずに原作とマンガが上手にかみあっている(早川博志/書店員)
■岩明均先生原作、戦国の武田家を描く『レイリ』の最新刊。史実から登場人物の運命を逆算できるところは、『ヒストリエ』と共通しているものの、転んでもただでは起きない1人ひとりのしぶとい生き様には魅了させられる。そこはまさに「岩明節」というべきものなのでしょう(林子傑/海外翻訳者)
第6位(70ポイント)
『魔王の秘書』 鴨鍋かもつ
『魔王の秘書』
鴨鍋かもつ 泰文堂
300年の眠りから目覚めた魔王が、世界征服のために人間界の知能を手中におさめようと考えた! 容姿端麗、才色兼備な若い女性で、ブラックな労働環境にも耐える人間を……と、選ばれた悲劇の人物は、超有能なデキる秘書!! 合理的かつ効率的、冷酷無比な彼女の世界征服計画に、思わず魔王も……「ちょっと待ったァ(汗)」!?
Twitterで話題を呼んだファンタジーギャグが単行本化。ちょっとマヌケな魔王とまったくブレないシビアな美人秘書がおりなすトンデモな世界征服計画に目が離せない読者続出です! 手をあぐねいていた魔王と魔物たちも騒然……! ハイスペック秘書によって、たった3日間で人類は根絶やしになるのか!?
オススメボイス!
■有能な「王様の秘書」だったのが、魔物にさらわれたのを機に「魔王の秘書」へと転職し、テキパキと人類を滅ぼしにかかる!? 魔王の秘書となった眼鏡っ娘と振りまわされる魔王のコメディ。内容がファンタジーラノベっぽいつくりですが、そのぶん、とっつきやすくテンポよく読めます。前作から眼鏡っ娘に誠実な鴨鍋かもつ先生は、ぜひ応援していきたいです!(麻野昌三/「わんだ~らんど」なんば店 店長)
■テキパキと仕事をこなす”秘書”がすごい!! 魔王との掛けあいが笑えます!(宮脇書店本店/コミック担当)