第7位(68ポイント)
『仏像パンク』 横尾公敏
『仏像パンク』
横尾公敏 幻冬舎コミックス
戦乱で兵器として利用されたのは、人間の操縦で動く仏像! その仏像が、人の制御を離れて「野良仏」となり、人間を襲うという世界が、この物語の舞台! 野良仏を狩る傭兵「仏像破壊屋(=仏破)」の無道悪丸(むどう・あくまる)は、ある村を荒しまわっているという野良仏のうわさを聞きつけて、探索にあたるが……。
巨大な仏像が動き、人を襲うという斬新なアイディアが目を引いた異色作。著者・横尾公敏が描く、熱いパッションをたたきつけるかのような筆致も、作品をより魅力的に引き立てています。このマンガを読んだら、もう和やかな気持ちで仏像を拝めないかも……(泣)
オススメボイス!
■テクニックや考えぬかれたプロットなどパンクなジェット感にはかなわない。ラモーンズ的な不良感度でクソみたいな萌えマンガを燃やし尽くせ!(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■あいかわらずブッ飛ん……いや、仏飛(ぶっと)んだ世界観のエクストリーム時代劇。地蔵と血飛沫飛び交うなか、親子のホロリとするエピソードも挟みこまれたりで、読みごたえ満点(冬蜂/風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)
第8位(62ポイント)
『あげくの果てのカノン』 米代恭
『あげくの果てのカノン』
米代恭 小学館
地上のパティスリーで働く高月(こうづき)かのんは、「ゼリー」と呼ばれる宇宙生命体と戦うエリート戦士・境宗介に高校生の時から片想いし続けていた。
偶然(?)再会した宗介から誕生日を祝ってほしいといわれたかのんはうれしさに舞い上がるが、宗介には彼女には想像もつかない秘密があった!
エイリアンの侵攻に機能停止した世界を生きぬく日々のなかで、妻のいる男性をただひたすら愛し続けるヒロイン。“SF×不倫”という斬新すぎるテーマも注目ですが、最新巻では宗介の妻や弟まで登場して、ますます緊迫感が増していきます! 第3巻では、かのんと宗介が初めてケンカをするのですが、その時、かのんは宗介も驚く反応をして!? メンヘラ女子・かのんと“変化し続ける”宗介の、恋のゆくえが気になる!
オススメボイス!
■再生して少しずつ変化する「先輩」はどこまで彼なのか? ヒロイン・カノンの「先輩」へ盲目的な愛のゆくえは? 理想的にも見えた先輩夫婦の関係は? 壮大な設定と息づまる人間関係の交錯が、美しくおそろしいドラマを紡いで、胃がぎゅっとなる!(川原和子/マンガエッセイスト)
■ヒリヒリする。ぞくぞくする。SFだと思っていたら圧倒的な不倫劇で、不倫だと思っていたらみごとなまでにSFだった。ココが“あげくの果て”なのか、それともまだまだ先は長く、業は深いのか。本当に目が離せない……!!(竹村真志/三省堂書店神保町本店・コミック担当)
■平凡?な女性のいちずな恋心が社会を巻きこんでしまう戦時下。だれもが幸せになることはむつかしい(早川博志/「恭文堂」コミッククラフト店)
■「不倫恋愛×宇宙人」による侵略SFの3巻。それぞれ取りつくろっていた身勝手な本音があふれて、世界が壊れてしまう。おとなしくけなげに見えていた主人公・カノンの狂気の描写が秀逸(ぶち猫/ブログ「ぶち猫おかわり」管理人)
第8位(62ポイント)
『喧嘩稼業』 木多康昭
『喧嘩稼業』
木多康昭 講談社
東京都から宇都宮にやってきた転校生・佐藤十兵衛は、暴力団に雇われた喧嘩屋・工藤優作との因縁に決着をつけるべく、出場者のひとり・石橋を野試合で倒して「陰陽トーナメント」に参戦する。
1回戦・第2試合で十兵衛は日本拳法の天才・佐川徳夫と戦うことになる十兵衛だが、“格闘センスの塊”といわれる佐川徳夫を追いつめるまでには至らず――!?
勝つためならば文字どおり手段を選ばない主人公・十兵衛のファイトスタイルには、読者も共感というより、ある種の“怖いもの見たさ”に近い感覚で注目! 作中で繰り広げられる壮絶なトーナメントには、策略家の十兵衛でも手に負えない強敵たちばかり。もはや「最強王者」の栄冠を手にするのはだれなのか……。予測不能です!
オススメボイス!
■世には数々の格闘マンガがありますが、この作品ほど汚い闘い方をする主人公はさすがに思いつきませんね……(犬紳士/養蜂家)
■読み返せば読み返すほど中身が詰まっていてトーナメントの先も楽しみにさせてくれる(八戸/4コマオブザイヤー主催)
■読後感最悪の卑劣な試合展開を見せ、主人公の人間性のさらなる醜悪を見せつけて、ようやく実力者同士の頂上対決を持ってくる。この構成の心憎さたるや!(raven/ディレッタント)
第10位(60ポイント)
『ミツコの詩』 榎屋克優
『ミツコの詩』
榎屋克優 小学館
梨ヶ丘高校の教師・吹抜保(ふきぬけ・たもつ)は、転校生の君早光子(きみはや・みつこ)が、だれもいない教室の黒板に詩を大書しているのを目撃する。
校長の高級車に、トイレの壁に、そして校庭に……光子は多くの人の目に留まるように詩を書きなぐるが、元詩人の吹抜は彼女の詩を「詩ではない」と断じる!
『日々ロック』でロックの“魂”を描いた著者が、「現代詩」をテーマにした本作。詩への理解や文化衰退を嘆きながらも、新しい可能性の光を模索する2人の詩人の姿を、熱く描いています。「捨てるぐらいなら みんなにさらけ出せ」と詩を校庭に書きなぐる光子。彼女の詩への圧倒的熱量に、吹抜だけじゃなく、読者も心打たれることまちがいなし!
オススメボイス!
■読者層が閉じつつあるように見える現代詩を題材に、パトスみなぎる物語に昇華している。朗読バトルのシーンの臨場感がすばらしく、そこから、現代詩の可能性とマンガが表現できるものの可能性が感じられる(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
「このマンガがすごい!WEB」アンケートご協力者一覧
粟生こずえ(編集・ライター)【URL】/ アキミ(「ボーイズラブを読む!」管理人)【URL】/ 麻野昌三(「わんだ~らんど」なんば店 店長)【URL】/ 旭屋書店なんばCITY店 平田(「旭屋書店なんばCITY店」コミック担当)【URL】/ 後川永(オタク系よろずライター)【URL】/ 井口啓子(文化系ライター)【URL】/ いけさん(ブログ「いけさんフロムエル」管理人)【URL】/ 一ノ瀬謹和(ライター)/ いづき(ブログ「おとよめ」管理人)【URL】/ 稲垣高広(ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)【URL】/ 犬紳士(養蜂家)【URL】/ 犬山紙子(ライター)/ いのけん(麻雀マンガブログ管理人)【URL】/ 今村方哉(レコード会社勤務)/ 岩下朋世(相模女子大学講師)/ 卯月鮎(書評家・ゲームコラムニスト)【URL】/ 宇都宮崇史(フリー編集者)/ 梅本ゆうこ(ブログ「マンガ食堂」管理人)【URL】/ エロ上司(「とらのあな」商品課 バイヤー)【URL】/ 大黒秀一(エンタメ系ライター)/ 太田和成(「TSUTAYA BOOK STORE」五反田店 コミック担当)/ オオタシンイチ(カメラマン・編集)/ 大西祥平(マンガ評論家)/ 小田真琴(女子マンガ研究家)【URL】/ かーず(ニュースサイト「かーずSP」管理人)【URL】/ ガイガン山崎(暴力系エンタメ専門ライター)【URL】/ かとうちあき(「野宿野郎」編集長(仮))【URL】/ 門田克彦(門田克彦/よるのひるね 出版・古本カフェ的店舗)【URL】/ 紙屋高雪(ブログ「紙屋研究所」管理人)【URL】/ 加山竜司(フリーライター)【URL】/ 川原和子(マンガエッセイスト)【URL】/ 紀伊國屋書店新宿本店(新宿区書店)【URL】/ 稀見理都(エロマンガ史研究家)【URL】/ Captain Y(アメコミブロガー)【URL】/ 桐島ロケットJr.(ライター)/ きんどう zon(電子書籍まとめサイト管理人)【URL】/ 久芳俊夫(「MANGART BEAMS T」ディレクター)【URL】/ 倉持佳代子(京都国際マンガミュージアム研究員)【URL】/ 黒鈴(電子書店スタッフ)/ 黒谷貴清(フリー編集者)/ KT.(マンガと装丁の紹介ブログ「良いコミック」管理人)【URL】/ 劇画狼(漫画始末人/「おおかみ書房」代表)【URL】/ 小山まゆ子(フリーランス編集/ライター)/ ゴロー(AV男優)【URL】/ 塞神雹夜(悪魔祓師)/ 境真良(国際大学GLOCOM客員研究員・経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業))【URL】/ ササナミ(ブログ「雑食商店街3373番地」管理人兼書店員)【URL】/ 糸田屯(さすらい)(ブログ「(怒りの以下略)」管理人)【URL】/ 侍功夫(映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)【URL】/ 澤水月(報道勤務/ライター/mixi平山夢明コミュニティ管理人)【URL】/ 四海鏡(石ノ森ファン)【URL】/ 東雲騎人(イラストレーター)/ 芝原克也(日本出版販売株式会社ほんのひきだし編集部)【URL】/ じゃまおくん(「BLACK徒然草」管理人)【URL】/ 白峰彩子(書誌屋)【URL】/ 杉村啓(料理マンガ研究家)【URL】/ 杉山陽一(「COMIC ZIN」秋葉原店 コミックバイヤー)【URL】/ すけきょう(ブログ「ポトチャリコミック」管理人)【URL】/ soorce(オヤジ漫画系ブロガー)【URL】/ 滝川レイ(フリーカメラマン)/ 竹下典宏(三省堂書店神保町本店・コミック担当)【URL】/ 多根清史(ライター)/ 種村理沙(「KYTIMKYM」管理人)【URL】/ たまごまご(ライター)【URL】/ ちょうあゆ(編集)/ 塚本浩司(「COMIC ZIN」商業誌部門責任者)【URL1】【URL2】【URL3】/ ツクイヨシヒサ(漫画評論家)【URL】/ 辻 真先(アニメ脚本家・ミステリ作家)/ トロピカルあいこ(ライター)/ 永田希(書評家、「Book News」運営)【URL】/ 名久井直子(ブックデザイナー)【URL】/ なみかわみさき(物書き)【URL】【URL】/ 奈良崎コロスケ(博奕・マンガ・映画の3本立てライター)【URL】/ 野田謙介(マンガ研究者・翻訳者)/ 野中モモ(ライター)/ 八戸(4コマレビューブログ「素晴らしい日々」管理人)【URL】/ happysad(「マンガ一巻読破」管理人)【URL】/ 浜波孝至(「BOOKSなかだ」魚津店 営業担当)【URL】/ 早川博志(「恭文堂」コミッククラフト店)【URL】/ はろるどキサラギ(ライター・編集)/ 廣澤吉泰(ミステリコミック研究家)/ V林田(麻雀漫画復刊レーベル「未来の麻雀」代表)【URL】/ 福丸泰幸(「喜久屋書店」漫画館京都店 店長)【URL】/ 藤谷千明(フリーライター)【URL】/ 富士見大(編集・ライター)/ ぶち猫(ブログ「ぶち猫おかわり」管理人)【URL】/ ふな(ブロガー)【URL】/ 冬蜂(風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)【URL】/ フラン(ブログ「フラン☆Skin」管理人)【URL】/ ホシ(ごきげんビジネス出版編集担当)【URL】/ 穂高茉莉(楽器店店員)/ マキタマキナ((成年)漫画愛好家)【URL】/ マクガイヤー(ブログ「冒険野郎マクガイヤー」管理人/ニコ生主)【URL】/ 漫画トロピーク(謎の社会人漫画サークル)【URL】/ 南信長(漫画解説者)/ 宮川元良(「恵文社」バンビオ店 店長)【URL】/ 宮本直毅(ライター)【URL】/ 宮脇書店本店(コミック担当)【URL】/ もみちゃん(インターネットカフェ コミック担当)/ 森田真功(ライター/ブログ「Lエルトセヴン7 第2ステージ」管理人)【URL】/ 八尾美映子(「三省堂書店」神保町本店 コミック担当)【URL】/ 山内康裕(「マンガナイト」代表)【URL】/ 山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ【URL】/ 山田幸彦(ライター)【URL】/ 山脇麻生(ライター&編集者)【URL】/ 有隣堂 横浜駅西口コミック王国 水野(主任)【URL】/ 吉田アミ(文筆家/音楽家)【URL】/ 吉村和真(京都精華大学 国際マンガ研究センター センター長)【URL】/ 吉村ルミ(「芳林堂書店」高田馬場店)/ リブロ池袋本店(豊島区書店)【URL】/ りる(感想系ブログ「空夢ノート+」管理人)【URL】/ 林子傑(kaito2198)【URL】/ raven(ディレッタント)【URL】/ 渡辺水央(ライター)/ 和智永妙(ライターたまに編集) ほか