話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『このマンガがすごい!comics 猫と竜』
『猫と竜』作画担当の佐々木泉先生から、コメントをいただきました!
『このマンガがすごい!comics 猫と竜』
佐々木泉(画) アマラ(作) 大熊まい(キャラクター原案) 宝島社 ¥650+税
(2018年1月20日発売)
「猫」と「竜」は一見つながりがないようでいて、意外と共通項も多い。
竜はそもそも自然の偉大なる力の象徴であり、人間が左右できない気まぐれな属性の持ち主。一方、猫も気まぐれの代名詞のような生き物だ。
また、西洋の伝承やファンタジーでは猫は魔女の眷族であり、使い魔として存在感を発揮する。かたや、竜ならぬドラゴンも強大な魔獣としてシグルド、聖ゲオルギウスなど数々の英雄の前に立ちはだかってきた。
残念ながらどちらも本質的には人間の側ではないようだ。だが本作では、その壁を通じあう心で乗り越えている。
『猫と竜』は、小説投稿サイト「小説家になろう」の同名ファンタジー小説のコミカライズ版。猫たちの絵のかわいさもあいまって、小説以上にハートウォーミングな作品にしあがっている。