スプラッタームービーやヴァイオレンス表現たっぷりのゲームなど、ハデな残虐シーンがてんこ盛りの作品は、いつの時代も一定の人気があるものです!
もちろんマンガでもそういった作品は、年齢や性別を問わず、熱い支持を得る傾向が強いようです。ホラー、SF、ヤクザ、怪獣、さらには美少女まで……そのジャンルも幅広い!
今回は、暴力系エンタメ街道を突っ走るライターの大黒秀一さんに、鬱々とした血みどろ作品ではなく、過激さが極まってすでに笑いの域にまで達してしまっているような、過激なマンガを3作品、ご紹介していただきます。
マンガのなかでぐらい、ぶっ殺しても……いいよね!? レッツ・デストロイ!!
大黒秀一さんオススメの3作品!
『神様、キサマを殺したい。』松橋犬輔
『神様、キサマを殺したい。』第3巻
松橋犬輔 集英社 \600+税
(2015年2月4日発売)
シリアルキラーの少年・マコちんが、自殺寸前だった女子高生・咲村千穂に殺人を目撃されたことから知り合いとなり、彼女を絶望の淵に追いやった者たちを追い詰めていく、血みどろサスペンス。
本来はまったく笑えるような作品ではないハズなのだが、最新刊の第3巻でマコちんを追う病的に潔癖症の警部補・日浦が、いきなり千穂の担任教師として赴任してくる超展開には、不覚にも爆笑してしまった。
説得力のある生々しさと、トンデモ要素のバランスが絶妙!
そして完全にモラルのタガが外れているキャラクターの、一挙一動から目が離せない。
『血まみれスケバンチェーンソー』三家本礼
『血まみれスケバンチェーンソー』第9巻
三家本礼 KADOKAWA/エンターブレイン \640+税
(2015年2月25日発売)
かつてクラスメイトだったゾンビどもを、スケバンの鋸村ギーコがひたすらチェーンソーでぶった斬りまくるバイオレンス作品。
ジャンルとしてすっかり定着した感もある「ゾンビもの」の1本ではあるが、比較的スタイリッシュな作品が多いなか、どうしようもない下品さを放つ作風(※褒め言葉です!)がむしろスガスガしい。
外道はどこまでも外道! そこが最高!!
『魔法少女・オブ・ジ・エンド』佐藤健太郎
『魔法少女・オブ・ジ・エンド』第8巻
佐藤健太郎 秋田書店 \419+税
(2015年3月6日発売)
魔法少女がガチで殺しにやって来る、ドライブ感あふれるパニックホラー。
魔法少女に殺された者もまた魔法少女になる、要するに「魔法少女」とは名ばかりのゾンビもの。
「まじかるー」しか話さない不気味すぎる魔法少女によるスプラッターな殺戮は、いきすぎてもはやギャグの領域? と思えるほど。
コミック8巻でシーズン1は終了となったが、かなり大きく広げた感もある風呂敷は、まだまだ畳まれてはいない。
シーズン2ではどう展開するのか、続巻に期待したい。