第4位(60ポイント)
『未知庵の2 きなこ体操』 未知庵
『未知庵の2 きなこ体操』
未知庵 朝日新聞出版
発売と同時に驚愕と喝采をもってマンガマニアに迎えられた、驚異の新人のコミックス第2巻。
ホラーのようでもあり、ギャグのようでもあるシュールな絵柄と、理不尽かつ異常なシチュエーションのストーリー満載の短編集。
作者の初の単行本だった前巻も2014年12月の「このマンガがすごい!WEB」月刊ランキング第2位に入った話題作が、2巻でますますパワーアップしています。
オススメボイス!
■昨年の『未知庵の1 三時のお水』に続き、未知庵の単行本が発売されてしまったぞ! 今回も圧倒的に何が言いたいのか読み取る隙さえ見せてくれず、前作には未収録だった「凶暴化したおっぱいに本気でぶん殴られる話」とか「耳にできたタコに墨をぶっかけられる話」とかが何の説明もなく載せられている(劇画狼/漫画始末人)
■ホラーなのかギャグなのかシュールなのかナンセンスなのか……もうなんだかわからない! ジャンル不明! ひと言いえるのは「変」!!(冬蜂/風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)
『未知庵の1 三時のお水』の「ロングレビュー」でのご紹介は、コチラ!
第5位(58ポイント)
『からっぽダンス』 阿弥陀しずく
『からっぽダンス』
阿弥陀しずく 祥伝社
ちょっとストーカー気質のある警官・久我は、念願かなって美人OL・月島さんとおつきあいできることに。
しかし、月島さんはがちがちのドルオタで、恋愛も10年ぶり。そんな彼女のドルオタ世界にも、久我はずかずか踏みこんでいく。
ストーカー警官と10年来のドルオタという、現実にあったら大問題に発展しそうな“事件”に、「爆笑」と「共感」の嵐が巻き起こっています。
オススメボイス!
■ドルオタとストーカー。割れ鍋に綴じ蓋カップルの笑えてグッとくるラブストーリーが絶好調。不器用ながらもコミュニケートし続けようとする2人の姿勢がいじらしい。今巻はミュージカルのエピソードが白眉。ドルオタものとして、ひうらさとる先生の『ホタルノヒカリSP』もぜひ(小田真琴/女子マンガ研究家)
■2人の恋愛模様はツッコミどころ満載ですが、ドルオタのヒロインには共感しまくりです(穂高茉莉/楽器店店員)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第6位(50ポイント)
『おちくぼ』 山内直実
『おちくぼ』
山内直実 白泉社
時は平安時代、舞台は京の都。生母が亡くなったのを機に継母に引き取られた中納言家の姫は、「落窪(おちくぼ)の君」と名づけられてイビられる毎日。
姫に仕える「あこき」は、そんな彼女によい縁談をもたらそうと奔走する。
平安時代の名作『落窪物語』を、『なんて素敵にジャパネスク』でもおなじみの、氷室冴子(原作)と山内直実(作画)が再びタッグを組んだことで、話題を呼んでいます。
オススメボイス!
■今回も熟練のアレンジの妙が冴え渡っている古典文学マンガ(浜波孝至/BOOKSなかだ魚津店営業担当)
■この作者の平安もの、切望しておりました。やっぱり、超・現代的な「新訳」となる予感(和智永妙/ライターたまに編集)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!