話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『怪奇まんが道』
『怪奇まんが道』著者の宮崎克先生、あだちつよし先生から、コメントをいただきました!
![KaikiMANGAmichi_s01](https://konomanga.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/11/KaikiMANGAmichi_s01.jpg)
『怪奇まんが道』
宮崎克(作) あだちつよし(画) 集英社 ¥720+税
(2015年11月19日発売)
霊感もないくせに人一倍恐がりで、だけどそういう人間に限ってホラーが好きだったりするから困りものだ。
それはつまり私=筆者のことであるのだが、そんなホラー好きにとって、宮崎克・あだちつよし『怪奇まんが道』(集英社)はたまらない1冊だ。
![『ブラック・ジャック創作秘話』などでもおなじみの名編集者・壁村氏も登場。古賀先生の『エコエコアザラク』の担当だった。](https://konomanga.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/01/kaiki01.jpg)
『ブラック・ジャック創作秘話』などでもおなじみの名編集者・壁村氏も登場。古賀先生の『エコエコアザラク』の担当だった。
登場するのは古賀新一、日野日出志、伊藤潤二、犬木加奈子というホラーマンガ界の錚々たる面々。
インタビューをもとに描かれるその創作秘話は、「まんが道」のタイトルにふさわしい切実さと苦悩とに満ちている。
![日野先生の独特の画風が確立されるまでのエピソードも興味深い。小指を太く描くだけで不気味に見えるという発見!](https://konomanga.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/01/kaiki02.jpg)
日野先生の独特の画風が確立されるまでのエピソードも興味深い。小指を太く描くだけで不気味に見えるという発見!
古賀新一先生が読むことができなかった手塚治虫からの手紙、日野日出志先生の父子の葛藤、犬木加奈子先生のシンデレラストーリーとその終焉……なかでも印象的だったのは、伊藤潤二先生の突然亡くなった同級生の話だ。
中1までひとりでトイレに行けなかったという伊藤先生は、臆病なくせに楳図かずお、古賀新一、日野日出志らの作品を愛読するホラーマンガファンだった。
そのデビュー作にして代表作である『富江』は、ある“違和感”をもとに着想された作品だったという。
![やはり『富江』は特別な作品だと語る伊藤先生。ほかの少女キャラを富江より美しく描かない理由とは…。](https://konomanga.jp/wordpress/wp-content/uploads/2016/01/kaiki03.jpg)
やはり『富江』は特別な作品だと語る伊藤先生。ほかの少女キャラを富江より美しく描かない理由とは…。