漫画家とアシスタントという立場を利用(悪用?)して、もっとおっぱいに近づこうと試みる篤朗は、「巨乳を描く極意をつかむため」(ってなんだよ)とか自分に言い訳しつつ、おっぱいへの欲望を膨らませていく。
しかし、篤朗の願いは親友・アキラの登場によって崩れ去る……。
ゲイのアキラは、じつは篤朗に思いを寄せているため、篤朗と巨乳が近づくのを阻止しようとするのだ。
童貞と巨乳とゲイ! この設定だけでもうお腹いっぱいなのであるが、じつはこの3人、前世でも因縁を持つ仲。
花撫もアキラも篤朗を狙っているのだが、それを知らないのは篤朗だけ。
ついでに前世の記憶がないのも篤朗だけ。
輪廻転生してなお渦巻くおっぱいへの欲望……。
篤朗は現世でこそ、時を駆けちゃった童貞を卒業できるのか?
感想を一言でいうなら、「どんな顔して読んだらいいのかわからん」に尽きる。
そこにあるのは、未体験の困惑と、圧倒的な画力で描かれたおっぱいと、カエルとか水しぶきとかで局所が隠された男体と、少女マンガの夜明け……かも?
少女マンガのパンドラの箱を開けそうな勢いの『僕の輪廻』、期待値をマックスに上げて読むべし!
<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。