毎月その月に読むべき新刊マンガをランキング形式でお伝えする月刊ランキング。
トップ10には惜しくもランクインしなかったものの、「このマンガがすごい！」が誇るランキング選者たちがオススメするマンガを、熱い推薦コメントとともに紹介するのが、こちらの番外編です。
推薦コメントを読んで気になる作品があったら、さっそく書店へGO！

『桐谷さん ちょっそれ食うんすか!?』ぽんとごたんだ（双葉社）【Amazon】

雑食女子のグルメレポート。蛙に蛇、蠍にババァ、とそのレパートリーは他の食マンガの追随を許さない。ただの珍食イジりでないのは、きちんと料理して、それがおいしそうなところでしょう（でも蠍の素揚げはちょっと……）。各料理のレシピにもなる優れものですが、これ、実際に調理する読者、いるんだろうか……（山本浩平／まんだらけうめだ店コミックスタッフ）

純粋にゲテモノ・珍食材レポートとして楽しむ。といいつつ「芋茎（ずいき）」をそこに含めるのは常食している人に失礼かもしれんが、このマンガを読んで芋茎を入れた雑炊を「うまそう……」と思ってしまった。味よりも食感の弾力、という感想を聞くと、ぜひ一度食べてみたいと思わされた（紙屋研究所／ブログ「紙屋研究所」管理人）

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ！

『星野、目をつぶって。』永椎晃平（講談社）【Amazon】

新しいタイプのヒーロー誕生!?　今後の展開が気になります（宮脇書店本店／コミック担当 ）

『素敵な彼氏』河原和音（集英社）【Amazon】

『俺物語!!』しかり、「理想的な男の優しさ」を描かせたら河原先生の右に出る者はおりません。前作『青空エール』は体育会系ノリ全開でしたが、今作はどちらかといえば文化系。個人的にはこちらのほうが親しみやすい世界です（笑）（小田真琴／女子マンガ研究家）

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』平尾アウリ（徳間書店）【Amazon】

第2巻になってもテンション下がらず、アイドルのグループ内の葛藤やオタクの行動・心理をリアルに描写している。ただ、一般の人に「CDを積む」などのアイドルオタク用語が通じるかという問題はあいかわらず残ってはいるが、2010年代アイドル文化を表現した歴史的作品であることは間違いない（早川博志／恭文堂コミッククラフト店）

『美少年探偵団』小田すずか（画）西尾維新（作）キナコ（キャラクター原案）（講談社）【Amazon】

小田すずかさんの綺麗な絵で西尾維新作品が読めるとは！　と感動の一冊。キラキラ感増量で個人的には原作よりもお気に入りです（りる／感想系ブログ『空夢ノート＋』管理人）

『マリー・アントワネット』惣領冬実（講談社）【Amazon】

人物も建築物も衣装も美しく端正な絵で表現されていて、ひたすら見とれるばかり。新しい事実にもとづいて描きだされたマリー・アントワネットとルイ・オーギュストの真の人間像、真の関係性もまた美しい（稲垣高広／ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人）

ヴェルサイユ宮殿初の監修作品で、当時の服装や宮殿内の様子について細部に至るまでチェックが入ってます。そこで「見てきたんか！」ってくらいの筆致でもって大御所惣領冬実さんの渾身のマリー・アントワネットとルイ16世の蜜月が描かれています。これは考えられる限り最高最大にして極北に位置する「少女マンガ」の到達点ですね。望むべくは続編を読みたいですが（すけきょう／ブログ「ポトチャリコミック」管理人）

『ザ・ファブル』南勝久（講談社）【Amazon】

主人公のキャラクターが強烈すぎてストーリーの展開を決して読めない『ザ・ファブル』。必ずしも読者が見たい方向で展開するわけではないものの、読んでで気持ちいいのは、物語に振りまわされない……というよりのんびりすぎる主人公のキャラクター性による賜物でしょう（林子傑／海外翻訳者）

『グッドモーニング・キス』高須賀由枝（集英社）【Amazon】

祝・『グッドモーニング・コール』の実写化。『グッドモーニング・キス』のほうも、大人になった登場人物たちの行方がますます気になります（倉持佳代子／京都国際マンガミュージアム研究員）