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【11月の「このマンガがすごい!」ランキング オトコ編】 「ヤンマガ」の古谷実が「イブニング」で初連載! 主人公は、中年のバウムクーヘン職人!? オトコ編第1位は……

2016/10/20


業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。

オトコ編第1位は、古谷実『行け!稲中卓球部』『ヒミズ』『ヒメアノ~ル』などで有名な古谷実の最新作。今まで「週刊ヤングマガジン」で連載を続けてきた著者が「イブニング」で描くのは、中年のバウムクーヘン職人!?
そしてそして、「週刊少年ジャンプ」での40年もの連載を終え、完結したあの長編マンガもランクイン!? 続きは記事でチェック!

これらのキャラクターが今月はどんな物語を見せてくれるのか? まずはランキングをお楽しみください!

(2016年9月1日~9月30日発売作品を集計)


⇒⇒⇒ランキング「オンナ編」も要チェック!!


第1位(192ポイント)

『ゲレクシス』 古谷実

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『ゲレクシス』
古谷実 講談社

バウムクーヘンひと筋23年、40歳になるまで独身を貫いてきたバウム職人・大西たつみは、ウォーキングの最中に出会った公園の女性に恋をした。
ある日、相談相手の店員・倉内ゆう子とともに公園におもむくが、大西に見えているはずの“彼女”は倉内には全然見えなくて……。

講談社「イブニング」連載開始時から大きな反響を呼んだ古谷実の最新作。そのシュールな世界観はとてもじゃないけど言葉にできません!

オススメボイス!

■奇妙な人間ではない生き物の単行本表紙。メジャー誌の第一線で活躍し続ける古谷実という希有な才能を持つ作家、最新作。理由が不明なままシュールかつ異形の姿形に変えられてしまったものたちを笑う作品、と見せかけて、人間という奇妙でシュールで危険きわまりないものたちの世界が「作家の眼」にはどう映っているのか、って話だとも感じる。どうか物語が破綻せずに突き進んでほしい、と願わずにいられない(今村方哉/レコード会社勤務)
■『稲中』古谷実の最新作。人生、一寸先は闇とはこのことか? 突然人間とは思えない「何か」になってしまった店長。日常まで失われてこの先どうなるのかまったく予想できません(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■古谷の書く女の子はかわいい。その反動のようにオッサンは触れるのも厭われるような油っぽさがある。そのオッサンの不快さを突き詰めすぎたらかわいくなってきた感じ。なんだよコレ?w お話はまだまだ序盤だが、さすがの引き込み力(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■いつもの感じの表紙かー、なんて思ってたので心底驚いた。これまでなぜかいい女に惚れられる話ばっかり描いてた古谷実が、ついにネクストステップを踏み出したという感じ。前作『サルチネス』では『ヒミズ』以降主人公を脅かし続けていた「バケモン」との和解が描かれたわけだが、和解した後どうするか? 「バケモン」と一緒になるしかない――それを「心の闇」とか「モンスター」とかではないやり方でやろうとしてるのが本作なのかもしれない(マクガイヤー/ブログ「冒険野郎マクガイヤー」管理人/ニコ生主)


第2位(188ポイント)

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 秋本治

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『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
秋本治 集英社

1976年の連載開始以来、休むことなく連載を続けてなんと40年!
マンガ界だけでなく日本全体をゆるがしたビッグニュースとなった『こち亀』が、ついに最終巻です。

その感慨もさぞや……と、思いきや、いい意味でそんな気負いをまったく感じられない、いつもどおりの『こち亀』。
とはいえ拍子抜けする人もなく、むしろ「それでこそ『こち亀』!!」との喝采をもって迎えられたようです。秋本先生、お疲れ様でした!

オススメボイス!

■満40年、全200巻。偉業に拍手と感謝を(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■『ドラえもん』や『サザエさん』のように、終わらない/終われないものだと思っていたこち亀が終わった。なんだか、まるで実感できない。まだ寂しさもない。だって本屋に行けばこち亀が読みきれないくらい並んでるじゃん。新しいエピソードが更新されないことに気づいた時まで、こち亀は続いているような気分のままなのかもしれない(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■200巻で完結…。お疲れ様でした。 本誌との結末に違いがあるとは……(宮脇書店本店/コミック担当)
■「ジャンプ」の歴史、マンガの歴史、そして社会の歩みと寄り添った長寿作のきれいな幕引き。「ジャンプ」本誌の最終回掲載と同時発売、しかも雑誌と単行本では視点とオチを変えて“最終回実況”を行うという趣向で、最後の最後まで遊び心といたずら心にあふれていた。ジャンプはこれからどうなっていくのかなー(宮本直毅/ライター)
■「アオいいよね」「いい…」こんな素敵なやり取りを生み出してくれた『こち亀』が終わってしまうなんて……。最終回もいい意味で最終回らしくなく、なんかいまだに実感がわきません(犬紳士/養蜂家)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!


第3位(112ポイント)

『漫画ルポ 中年童貞』 桜壱バーゲン、中村淳彦

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『漫画ルポ 中年童貞』
桜壱バーゲン、中村淳彦 リイド社


日本国内に約209万人が存在し、年を追うごとに増加の一途をたどるという「中年童貞」。
30歳を超えていまだ女性と未経験という状況がどんな悲喜劇をもたらすのか? 彼らの姿をインタビューを通じてえぐる衝撃のルポマンガ。

ノンフィクションライター・中村淳彦の原作を『絶望の犯島 100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル』の著者が過激にコミカライズ。
なぜ彼らは「中年童貞」なのか……本作の登場人物たちと同じ、「中年童貞」読者に衝撃走る!?

オススメボイス!

■中村淳彦さんの同名作品をコミカライズ。30歳以上で女性体験がない中年童貞たちにインタビューしたものです。エグい描写に定評のある桜壱バーゲンさんのタッチが写実なんじゃないか? と思えるくらいリアルにそこに確実に存在する。実際、あとがきによると中村さんは写真を渡したわけでもないのに何人かは生き写しかと思うくらいそっくりだったそうです。おもしろいかどうかはともかくいつまでも脳裏にこびりつくものがある作品です(すけきょう/ブログ「ポトチャリコミック」管理人)
■新書の時は、著者の童貞ヘイトになじめなかったのだが、桜壱バーゲンこと桜井トシフミの悪意たっぷりの画でマンガ化されたことにより、逆に読みやすくなった感がある。これが風刺とか寓意とかというやつか(マクガイヤー/ブログ「冒険野郎マクガイヤー」管理人/ニコ生主)
■中年童貞というモチーフと桜壱バーゲンの絵柄のマリアージュがヤバい。単に露悪的なだけでなく、社会問題告発漫画としての硬派な一面もあり(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
■どうやらほぼノンフィクションの作品。「非処女は誰かのお下がりなので嫌です!!」という発言に代表されるような社会との折りあいがつかずに中年になってしまった人たち。もう少し自分を客観視することをしていれば、また違った人生になったかもしれない。いや、まだ遅くはない(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)

単行本情報

  • 『ゲレクシス』第1巻 Amazonで購入
  • 『こちら葛飾区亀有公園前派出… Amazonで購入
  • 『漫画ルポ 中年童貞』 Amazonで購入
  • 『古見さんは、コミュ症です。… Amazonで購入
  • 『鉄腕アダム』第1巻 Amazonで購入
  • 『亜人ちゃんは語りたい』第4巻 Amazonで購入
  • 『終末のハーレム』第1巻 Amazonで購入
  • 『八雲さんは餌づけがしたい。… Amazonで購入
  • 『3月のライオン』第12巻 Amazonで購入
  • 『ゴブリンスレイヤー』第1巻 Amazonで購入

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