話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
★現在発売中の『このマンガがすごい!2018』オンナ編 第1位に輝いた
『マロニエ王国の七人の騎士』を紹介!!
『このマンガがすごい! 2018』
『このマンガがすごい!』編集部(編) 宝島社 ¥550+税
(2017年12月9日発売)
今回紹介するのは『マロニエ王国の七人の騎士』
『マロニエ王国の七人の騎士』著者の岩本ナオ先生から、コメントをいただきました!
『マロニエ王国の七人の騎士』 第1巻
岩本ナオ 小学館 ¥463+税
(2017年8月10日発売)
「このマンガがすごい!2017オンナ編」1位に輝いた『金の国 水の国』の岩本ナオの次作は『マロニエ王国の七人の騎士』。前作に引き続き、繊細に描きこまれた背景に魅せられる。
今度の舞台は緑豊かな中世風の世界だ。おもな舞台となる国「マロニエ王国」の騎士たちの名前はきっとキラキラした長い名前か、と思いきや、それぞれ「眠くない」「博愛」「暑がりや」「寒がりや」「獣使い」「剣自慢」「ハラペコ」であり、その名のとおりの特徴を持っている。
弱点が名前になっている人物もいるが、それゆえ無理をしないように、と兄弟をはじめとした周囲が気をつかう。うーん、やさしい世界。
彼ら兄弟の大義はただひとつ、「いつかかっこよく我が国のお姫様を助けること!!」というざっくりしたものである。
マロニエ王国は8つの国からなる大陸の真ん中に位置する国である。建国2000年を機に、7人は周辺に位置する「寒い国」「夜の長い国」「生き物の国」「食べ物が豊富な国」「暖かい国」「好色の国」「武力の国」各国へ騎士長を名乗り、大使として国の友好をはかるべし、と母である女将軍・バリバラからの命が下される。
旅立つ前に、身分を隠して男装したマロニエ王国の「姫」と「寒がりや」は、リスのために木の実を集め、交流を深める。その折に、「姫」のお見合いが何者かにより妨害を受けていることが判明する。黒幕はまだわからず、ひと波乱ありそうだ。ニブい「寒がりや」は、「姫」を男性と思いこんだままだが、友情のような感情も抱きつつ心配している。マロニエ王国を揺るがしうる陰謀と、ちょっぴりいびつなラブコメディの行方はいかに?