『海とドリトル』第1巻
磯谷友紀 講談社 \429+税
(2014年7月11日発売)
大型書店で働く女性の仕事や恋愛を描き、仕事マンガとしても恋愛マンガとしてもすばらしい『本屋の森のあかり』。その著者の最新作の舞台は、大学の海洋動物の研究室と、またしても専門的だ。
学会や論文など研究室での会話、鯨や鳥の生態、研究内容などが、丹念なリサーチのもと、優しい雰囲気の絵柄で描かれており、知らない世界をわくわくと覗き見ることができる。
物語も、大学生の七海が「クジラに魅せられて、研究室へ編入」と、新しい世界へ飛び込んでゆくところから始まり、わくわく感でいっぱい。
1巻では、まだ登場人物たちの恋愛は始まったばかり。
若くして准教授になった先生、物腰柔らかいドクター、怖そうに見えて優しいポスドクなど、さらりとしていながら癖もある登場人物たちと、ほんわかしているけれど、行動力があって芯の強そうな七海が、どんな恋愛を繰り広げるのか……。
研究者としての成長とともに、今後の展開が楽しみです! わくわく!
<文・かとうちあき>
人生をより低迷させる旅コミ誌『野宿野郎』の編集長(仮)。野宿が好きです。だらだらしながらマンガを読むのも好きです。