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10月4日は「オリエント急行」が運行を開始した日 『マダム・プティ』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/10/04


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

10月4日はオリエント急行が運行を開始した日。本日読むべきマンガは……。


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『マダム・プティ』 第1巻
高尾滋 白泉社 ¥429+税


1883年のきょう、パリ~コンスタンチノープル(イスタンブール)間で運行を開始したオリエント急行。
豪華寝台列車として有名であり、現在もそれを復元した観光列車が人気を博している。

この列車の名を広めたのはなんといっても、アガサ・クリスティによる『オリエント急行殺人事件』だろう。
そしてコミックの世界でも、オリエント急行にはミステリアスな事件がつきもののようだ。
本日ご紹介する『マダム・プティ』がそれである。

1920年代末。
主人公・万里子は、借金を肩代わりしてくれた父の友人、青山俊と結婚をした。わずか16歳の花嫁だ。
2人はトルコからパリまでの3日間、豪華寝台列車「オリエント急行」の乗客となることとなった。

列車に乗りあわせたのは俊の知人ばかりであり、なかでもインド人の青年ニーラムは万里子にいたく興味を抱いている様子。
大人になるまで君を待つ、と俊はいい、別々の部屋で一夜を過ごした万里子たち夫婦。
だが夜が明けた時、車内では思いも寄らなかった事件が勃発していた――。

さて、ストーリーは第1巻から波乱また波乱のオンパレード。
息もつかせぬ展開で読者を引きこんでいく。
小学生にも見える外見とは裏腹に、とてもしたたかな主人公・万里子がぐいぐいとストーリーをひっぱり、文化の違いや職業意識など、20世紀初頭という時代を踏まえた興味深いエピソードが矢継ぎ早に続く。
またストーリーだけでなく、「ブルーのプリマドンナ」といわれた美しいオリエント急行の調度や、登場人物がまとう優雅な服装が楽しめるのも醍醐味だ。

作者によれば、この物語の発端となったのは、やはりクリスティの名探偵ポワロだという。
『オリエント急行殺人事件』へのオマージュとのことだが、それに勝るとも劣らない波瀾万丈の物語を、あなたもぜひ堪能してほしい。

なお、今月20日には最新巻の第8巻が発売される予定。楽しみに待ちたい。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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