日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『アイアンバディ』
『アイアンバディ』 第2巻
左藤真通 講談社 ¥570+税
(2017年1月23日発売)
昨年はVR元年といわれていたが、今年はロボット元年になるのではないだろうか。
まあ、ロボット自体はだいぶ前から登場し、ある意味普及もしているのだが、今年は何回目かの波が来ている感じだ。
昨年はソフトバンクのPepperやシャープのロボホンが登場し、一気にロボットが親しいものとなってきた。今年はトヨタの「KIROBO mini」もリリース予定で、さらにロボットの存在がグッと近づくのではないだろうか。
そんな時代にあわせて登場したのが、ロボット開発をテーマにした『アイアンバディ』だ。
主人公のマコトは典型的な天才肌のエンジニアで、まわりをものともせず、とにかく理想のロボット開発にのめりこんでしまうタイプだ。そのため会社を潰し、仲間にも逃げられてしまう。
未完成ながら二足歩行ロボットのロビンソンを発表し、その性能の高さから、投資を申し出る企業も見つかり、ようやく再スタートとなるところから、この第2巻が始まる。
資金のほかに、すご腕プログラマーのアリス、ロボット製作に憧れてマコトのもとにやってきた後輩イクミとメンバーも揃ってきた。
あとはロボティクスチャレンジに出場して、その実力を世間に知らしめるだけだ。
SFというほど未来でもなく、現在進行形の話かというとそこまでは進んでいない、ちょっと先の話。
数年たてば、もはや当たり前の世界になるかもしれないと考えると、まさに今読むべき作品だろう。
<文・岡安学>
デジタルモノなどのガジェット系を中心に雑誌やWebで活動するフリーライター。元ゲーム誌編集者で、ゲームやアニメ、マンガなどのメディアも守備範囲。ソフトとハードのどちらもこなす。現在、生活総合情報サイト「オールアバウト」にてデジカメのガイドも務める。