365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
8月2日はハーブの日。本日読むべきマンガは……。
『魔女の媚薬』 第1巻
大海とむ 小学館 ¥400+税
本日8月2日は「ハーブの日」。
「ハ(8)ーブ(2)」の語呂合わせからつけられている。
ハーブとは、様々な用途で使われる有用植物のこと。
タイム、ローズマリー、オレガノ、ミント……ハーブを使った料理やお茶は、身体に優しく心もいやしてくれると、特に女性には人気が高い。
しかし、ハーブの効能は食用だけにとどまらない。
たとえばイギリスでは、ハーブ医学協会などの認定を受けた「ハーバリスト」が、病気治療のためにハーブを処方し、薬としても使用されている。(ただし日本での治療行為は医師だけに限られている)
また古来よりヨーロッパでは、魔法使いや魔女が使う魔術用のアイテムとしても利用されてきた。
浄化やヒーリングに始まり、果ては悪魔祓いや惚れ薬など効果は様々。
魔術とは、自分の意思の力に加え、そこに自然のパワーを呼びこんで初めて生まれるエネルギーなのだそう。
だからハーブの性質を知り使いこなせる者たちは、“ハーブ魔女”とも呼ばれているとか。
その力は人々に恐れられ、かつ敬われる存在だったという。
さて今日ご紹介する『魔女の媚薬』は、ハーブショップを営む香子(かおるこ)が主人公。
そして彼女はどうやら、とんでもない力を持つ魔女の娘らしい。
つまり、現代の“ハーブ魔女”……?
舞台は北国の港町。祖母を亡くした香子は、今日もひとり、ハーブの世話に余念がない。
小さなハーブの店を切り盛りする彼女は、常連たちから「ココちゃん」と呼ばれて親しまれているごく普通の若い娘だった。
が、ある日突然、黒ずくめの男が2匹の動物を連れて現れる。
要(かなめ)と名乗るその男は、亡くなったはずの香子の母が生きていて、彼女が母から強大な「魔女王の力」を託されているのだという。
香子には「魅惑(チャーム)」の力があり、人や獣、モノに至るまで魅了して支配してしまうようになりつつある。
そして香子のように未熟な魔女には、騎士である要の護衛と監視が必須だといわれ――。
表紙を一見しただけでわかるが、じつに艶っぽく美しい絵柄だ。
すべての存在を魅惑するだけの美貌を持つ魔女、凜々しくクールで、こちらも色気にあふれた騎士・要。
日常生活にふっと不思議が入りこんできつつも、自然に進んでいくストーリーも魅力的で、特にファンタジーや異世界好きにはたまらない内容だろう。
そのうえ、登場する動物たちが本当にかわいい!
彼らの動きを目で追うだけでも楽しめるというのは、かなりのお得かも?(笑)
いつもはコーヒー・紅茶党のあなたも、今日はハーブティーを入れて読書はいかがだろうか。
色っぽいマンガにはどんなハーブのブレンドが合うか、いろいろお試しあれ。
<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」