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『七つの大罪』第20巻 鈴木央 【日刊マンガガイド】

2016/05/13


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『七つの大罪』


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『七つの大罪』第20巻
鈴木央 講談社 ¥429+税
(2016年4月15日発売)


邪神と化したヘンドリクセンとの戦いを描いた、いわゆる「第1部」がすさまじいクライマックスを迎えたのが第13巻。
そして新章へと突入してからは新たな魔神族の敵である「十戒」が登場し、マンガとしては1ミリの疑いもなくおもしろいのだが、七つの大罪のメンバーが散り散りになっていたことには正直なところ「いつになったら再集結するの!?」と心焦がしていた読者も多いのではないだろうか?

特に第2部開始早々にして袂を分かつこととなったメリオダスとバンは、「仲直り早くー!」とジタバタしたい気持ちでいっぱいだったワケですが……そんな方たちにとっては、まさしく“満を持して”というべき第20巻。

まだまだ記憶喪失のディアンヌをはじめ、万全とはいえないメンバーもいるものの、ようやく集結の動きを見せ始める「七つの大罪」たち。
(前巻でようやく登場した7人目・エスカノールもついに合流!)そして、なんといってもメリオダスとバンの和解とおなじみのリアクションには、溜飲が下がりっぱなしである。

展開的には再びの「喧嘩祭り」……といっても、今回は十戒のグロキシニアが七つの大罪をはじめとする強者たちをおびき寄せるために開催する、あからさまに邪悪なイベント。
しかし、ここにきて「チーム戦バトルトーナメント」という少年マンガ的にはド直球にベタなネタを、全力でど真ん中に放り込んでくるのも『七つの大罪』らしい魅力である。
バンとメリオダスの再会にしてもそうだが、そんなベタな展開の使いどころが超快感!

まぁ、本作がそんな正統派のおもしろさに満ちていることは、もはや「肉厚のステーキがうまい!」とか言うのと同じぐらい当たり前のことではあるのだが、「またメチャクチャ盛りあがってきましたよ!」とあらためてお伝えしておきたい次第であります。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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