『キン肉マン』第47巻
ゆでたまご 集英社 \400+税
(2014年7年4日発売)
1987年に「週刊少年ジャンプ」での連載が終了して以来、じつに24年ぶりとなる『キン肉マン』の続編は、『このマンガがすごい! 2013』でもオトコ編第7位にランクイン。
オールドファンはスーパーヒーローのカムバックを拍手喝采で歓迎した。
そして連載再開から通算10巻目となるのが、先頃リリースされた第47巻である。
再開した“シーズン2”の最大の特徴は、かつて活躍した超人が再登場する点だ。新刊を手に取るたびに、今回は誰にスポットライトが当たるのか、楽しみでしょうがない。さながらガチャガチャのレバーを回すときのような高揚感が味わえるだろう。今日はどんなキン消しが出るのか!
この47巻では、悪魔六騎士からジャンクマンとスニゲーターがリングイン。完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)を相手に、大立ち回りを演じる。
また、ステカセキングやスプリングマンが、鬼教官スニゲーターにシゴかれる回想シーンは、悪魔たちのコミカルな日常姿に妙にほのぼのしてしまう。
あいかわらず超人たちは、「明るく、楽しく、激しく」魅力的である。なによりも、作者ゆでたまごの超人プロレスLOVEが、ほとばしっているのが心地良い。
かつての同朋たちよ、今現在のファンよ。超人プロレス愛は、まだ生きているだろうか? 心に愛がなければ、スーパーヒーローじゃないッ!!
<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでのマンガ家インタビュー(オトコ編)を担当しています。