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【日刊マンガガイド】『でこぼこガーリッシュ』第3巻 原鮎美

2014/08/25


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『でこぼこガーリッシュ』第3巻
原鮎美 KADOKAWA/エンターブレイン \580+税
(2014年8月11日発売)


天野織子は高身長とイケメンフェイスを持った、いつも男性に間違われる女子大生。
小池夏生はちんまりした身長とひかえめな胸で小学生にいつも間違われる女子大生。
そんな2人が一緒に歩いていると、誰もがこう言う。「あ、兄妹?」「お父さんと娘さん?」

本作は勘違いされ系女子大生ライフマンガだ。どちらか片方だけでもキャラ立ちとしては十分。それが組み合わされることで、ぐっと面白さがアップする。
2人とも、男性や小学生に間違われることをコンプレックスに感じてはいる。しかし2人が仲良しなので、それを笑いのネタに昇華しあえる関係であることが、本作の魅力のひとつ。
2人とも彼氏がいないので、夏生は織子を彼氏と偽装して行動することもあるし、そんな夏生を子供扱いして織子がいたずらを仕掛けたりする。ひとりだったら腹が立つことも、2人なら遊びにできるのだ。

2人には好きな男性がいるのもポイントとして大きい。幼い見た目に反して、おっさんじみた行動の多い夏生は、恋愛にうとい織子の背中を押そうとする。夏生が好きな相手に話しかけるきっかけを、織子が作ってあげたりする。
と同時に、織子も夏生もお互いをすごく好きなのが作品からあふれている。
織子は「わたしが男だったらねえ、ナッツン(夏生)みたいなカノジョがいいな」と言う。「ま、今度の夏はカレシと来られたらいいよね」とその後続けるものも、夏生は答える「いいの!来年も織子と来る!」
天然のタラシと、元気な小動物。とってもガーリッシュで、大人だけど大人になりきれていない、最高の親友だ。 こういうのを乙女というんじゃないかな。

4コママンガだったこの作品、今後はストーリーマンガとして展開していくらしい。
アクの強いほかのキャラも含め、2人の仲や恋愛がどうなっていくのか楽しみだ。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
たまごまごごはん

単行本情報

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