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第6回『このマンガがすごい!』大賞 受賞記念インタビュー 相澤亮『雪ノ女』 「週刊少年ジャンプ」作品よりも『バタアシ金魚』が好きだったからこんな作品になった!?

2015/12/14


気になる次回作作品づくりのフックは「怖さ」?

――次回作の構想とかは?

相澤 「相澤さんは何が怖いですか?」ってよく聞かれるんですけど、怪談は好きだけど、別に怖がっているわけではないんです。ホラー映画も、怖がってみるというよりは、「こういう作りをしてるんだな」と感心しながら見てるんですね。『シャイニング』[注7]とか好きですけど、怖いかっていうとちょっと違う。

――主人公・ジャックの暴れ方がすごいですよね。

相澤 ねえ(笑)。いろいろと学びながら見ちゃう。

――それはご自分が「怖いものを作りたい」という意識があるからでしょうね。

相澤 だから自分にとって「怖い」とはなんだろう、と思った時に、ふと頭に浮かんだのが秋葉原なんです。

――秋葉原?

相澤 秋葉原に買い物に行くと、帰る頃にちょっと殺伐とした気持ちになるんです。

――それは……お金を使いすぎた、とか?

相澤 いや、使わなかった日も(笑)。なんか、あそこって不思議な場所だと思うんです。いろいろな感情がうごめいてますし。人とすれ違うだけでもイライラしてくるようなところがある。それで、ちょっとあそこの場所は怖いな、と思っているんです。

――土地によっては鬱そうした感じの場所とかありますよね。

相澤 イヤな感じのする場所とか。まだいろいろと調べてみたいんですけど、そういうところを取り入れたらおもしろいかな、と思ってます。

――やはりフックになるのは「怖い」もの?

相澤 そうです。

独特な感性を持っている相澤先生の次回作。これは期待せざるをえない!

独特な感性を持っている相澤先生の次回作。これは期待せざるをえない!

――では最後に読者にコメントを。

相澤 これまでずっとWEBで作品を発表してきましたが、やっぱり紙媒体で出したいという願望がありました。今回は単行本化の機会がもらえて、本当にありがたいと思っています。これを第一歩にして、ちゃんと2作目、3作目を出せる作家になっていかないとな、と思っています。

――今作で注目してほしい点は?

相澤 背景にも心血を注いで描いてますので、そこにも注意して見てもらえるとうれしいです。

――ありがとうございました。今後のご活躍、期待してます!

相澤先生のデビュー単行本『このマンガがすごい!comics 雪ノ女』は現在好評発売中! ぜひ手にとってみてくださいね。

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  • 注1 『アイシールド21』 アメフトを題材にした少年マンガ。原作は稲垣理一郎、作画は村田雄介。「週刊少年ジャンプ」にて2002年34号 ~ 2009年29号まで連載。2005~08年までテレビアニメも放送された。
  • 注7 『シャイニング』 スティーブン・キングの同名小説を原作とする、スタンリー・キューブリック監督によるホラー映画。1980年公開。ジャック・ニコルソンの顔がアップになったポスター(ソフトのパッケージ)がとても有名。

取材・構成:加山竜司
撮影:辺見真也

単行本情報

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