自身初の連載が、見事『このマンガがすごい!2014』オンナ編にランクインした渡辺カナ先生。はたして渡辺先生は、どのようにして漫画家を目指すようになったのか? そしてこれからどのような漫画家を目指すのか? 渡辺カナのこれまでとこれからに迫る!
前編はこちら!
【インタビュー】泣いたり、歌ったり……魂を感じるシーンに萌える! 『花と落雷』渡辺カナ【前編】
描いていなかった6年間も、漫画家になる思いが揺らぐことはなかった
——漫画家になりたいと思ったのは、小学1年のときだそうですね。
渡辺 絵を描くのが好きだったので。小さい頃はギャグマンガ家か、ハムスターの4コマを描く漫画家になりたいと思っていました。
——小さい頃はどんなマンガを愛読していましたか?
渡辺 時期によっていろいろですが、兄の影響もあって少年マンガをけっこう読んでいました。
——実際にマンガを描き始めたのは?
渡辺 初投稿は中学生のときで、内容はごく普通の少女マンガという感じでした。それ以前もノートに描いたりはしていましたが……ギャグマンガやファンタジーっぽいマンガなど。
——単行本『星屑クライベイビー』のあとがきマンガによれば、初投稿以降3作品が同じ賞だったため、「もっと大人になってから投稿しよう」といったん投稿をやめ、それからしばらくマンガから離れていたとのことですが。
渡辺 受験と高校生活で忙しかったというのもありますね。でも、描いていない間も「漫画家になろう」という思いはずっと持ち続けていたんですよ。 『ぼくらのゆくえは』に収録されている「ソロマニア」という4ページのマンガは、実は高校時代にふざけて友だちと描いたものなんです。
——そうだったんですか!? なんだか……ぶっとんだマンガですよね(笑)。また、投稿を再開するには何かきっかけがあったのでしょうか。
渡辺 そんなわけで漫画家になるという目標自体は変わってなかったので、専門学校の卒業を控えた頃、「そろそろ描かないと!」と(笑)。マンガを描いていると、キャラと同じ表情をしてしまうという“マンガ家あるある”がありますが……6年ぶりにマンガを描いてるときに久しぶりにそれを味わって。しみじみ、「あ、私、今までマンガのこと忘れてたんだ」と思いました。
——その“あるある”、すでに中学生のときから感じてたんですね(笑)。
渡辺 はい。6年の間も、絵は毎日描いてたんですけどね。やっぱり絵とマンガは違うものなんだなぁと。6年ぶりにその感覚を感じたのがすごく印象的で、今でもその瞬間を覚えています。