第4位(96ポイント)
『聲の形』 大今良時
『聲の形』
大今良時 講談社
耳の聞こえる少年・石田将也と耳の聞こえない少女・西宮硝子の出会いといさかい、そして運命的な再会を描く。夏休みに友人・永束の提案で映画作りに参加することになった将也と硝子の間に、新たなさざ波が生まれる。
大きな反響を呼んだ作品の新展開に注目が集まっています。
オススメボイス!
■「聲の形」というドラマが、こんな形で長編化できるとは思わなかった。画力とともに柔軟な発想に感心した(辻真先/ミステリ作家アニメ脚本家)
■思春期の少年少女たちの繊細で過酷で複雑で、時には楽しくもある人間関係を丁寧に描き出している。ここに登場する少年少女たちと私とではずいぶん世代差があるが、一人ひとりの言動に触れていると、わが身に憶えがあるかのように痛切に心が動かされる。聾者の少女に対するいじめや偏見を正面から描いたことで物議をかもした本作は、連載を重ねるにつれて多層的な青春像を浮かび上がらせている(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
■いよいよ話も煮詰まってきまして、いい感じなんで、つい(笑)(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員)
■内容がドキドキな展開です。ぜひまとめ買いお勧めします(旭屋書店 なんばCITY店 平田/旭屋書店 なんばCITY店 コミック担当)
第5位(94ポイント)
『懲役339年』 伊勢ともか
『懲役339年』
伊勢ともか 小学館
転生が信じられている世界。懲役339年の刑に処された大罪人の生まれ変わりとして、刑務所で罪を償う毎日をすごす少年ハローの日々を描く。
人間の寿命を超える懲役刑というアンビバレンツな状況をテーマにすえ、独特な世界観を構築、話題を呼びました。
オススメボイス!
■「裏サンデー」の投稿トーナメントでぶっちぎりで優勝し連載を獲得した作品。作者が初めて書いたマンガらしく荒削りだが、独特の魅力ある設定に引き込まれる。なぜ、主人公「ハロー」とその生まれ変わりが懲役339年の刑に処されたのか気になるところです(ゴロー/AV男優)
■その世界観がすばらしかったです。商業的に成功するかどうかはわかりませんが(もちろん、その可能性もありますが)、よい作品になると思います(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員)
■舞台は輪廻転生の観念が法律に食い込んでいる架空の国家。とある凶悪犯罪者が懲役339年を課せられ、ひとりが死ぬとその生まれ変わりと認定された別の人間に引き継がせて年数を消化していくというユニークな設定だ。ポイントは、転生があくまで国からの認定である点。絆や血筋によって主要人物が代替わりする長編作品はたくさんあるが、このマンガでは引き継がれるものがディストピアの押し付けた虚像なのだ。このシニカルさが本作を独特なものにしている。なお、WEB連載の最新シリーズではこの虚像にあらがう人間たちの意志も描かれ始めている。まずはこの第1巻を手にとって、壮大なクロニクルの幕開けを見届けてほしい(宮本直毅/ライター)
「書店に聞く!!」でのご紹介は、コチラ!!
第6位(80ポイント)
『新装版 寄生獣』 岩明均
『新装版 寄生獣』
岩明均 講談社
同胞の体内に寄生して人類を捕食する、宇宙からの未確認生命体(パラサイト)。平凡な高校生・泉新一もその犠牲になるかと思われたが、ひょんなことで右手のみに寄生され、ひとりと1体は奇妙なパートナーシップを結ぶことになった。
映像化に先だっての新装版に再ブレイクの兆し?
オススメボイス!
■連載当時、昼休みに学校を抜け出してアフタヌーンを買いにいったり、友人達と続きがどうなるかを夜通し話したりした、自分にとって特別な思い入れのある逸品。学生時代にこの作品に出合えたことを今でも幸せに思っています。思い出の作品を新刊として再び販売できる。書店員という仕事をしていてよかったと改めて思わせてくれました。感謝感激(杉山陽一/COMIC ZIN秋葉原店 コミックバイヤー)
■空から舞い降りた謎の寄生生物に右腕を食べられてしまった「新一」。そして、その右腕に寄生している寄生生物「ミギー」。最初は謎の同居人ミギーに困惑しつつも、だんだんと打ち解けつつあるなか事件は起こった。寄生生物に頭部を乗っ取られた人間は、同じ人間を襲い共食いを始める。この寄生生物の行動の事実に気づいているのは新一のみ。寄生生物のミギーとの共存に揺れる新一。この秋、映画化・アニメ化を果たすなど、今話題の作品をぜひともオススメします!!(わしじゃよ/とらのあな 商品課バイヤー)
■映画化などで特に売れています(宮脇書店本店/コミック担当)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!!