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【あの書店に聞く!!】 不動の人気マンガなど存在しない!? 日本一(!?)人が集まる街の書店・紀伊國屋書店新宿本店

2014/06/19


最寄り駅の利用者数がギネス認定されるほど、人が集まる街・新宿。
紀伊國屋書店新宿本店は、買い物と娯楽の中心地であるこの街で、最大級の規模を誇る書店だ。
「売れているのは、売り上げランキングに近いラインナップ」かと思いきや、新作、無料連載化した既存作、スピンオフ、復刻版……などコミック棚の競争の激しさを改めて実感することに!? コミック担当の吉浪寛子さんに、最近動きが気になる4作を伺った。

紀伊國屋書店新宿本店 オススメの4冊!!

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『アポカリプスの砦』第6巻 蔵石ユウ(作)イナベカズ(画)
\463 講談社
(2013年12月27日発売)

今、話題になっているイチオシコミックといえばコレ。当店では、しばらく品切れ状態で、重版がかかって最近やっと棚に並べることができました。
本作は、無実の罪で矯正施設に収監された主人公が、ゾンビに襲われるというパニックホラーマンガです。2011年から「月刊少年ライバル」で連載されている作品で、翌年にはすでにコミックス化されていましたが、注目するほど売れはじめたのは、じつは最近のこと。

それまで特別売れているという商品ではなかったのですが、『マンガボックス』というマンガの無料配信アプリで連載を開始してから、お客様の問い合わせが急増しました。その人気は、さきほど申し上げたとおり、品切れ状態になるほど。
やっぱり、無料で読めるものでも「おもしろいマンガ」というのは購入して手元に持っておきたいものですよね。

無料マンガといえば、webコミックの『ワンパンマン』 も大人気。「このマンガがすごい!2014 オトコ編」でも上位にランクインしましたが、当店では1巻の発売当初から大々的に推していました! 雑誌連載以外のコミックも目が離せません。



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『白暮のクロニクル』第2巻 ゆうきまさみ
\596 小学館
(2014年4月30日発売)

発売当初からずっと売れ続けているのがコチラ。最近2巻が発売したばかりで、1巻とともに購入していく方も多いです。本作は、不死身の身体を持った少年(?)による探偵マンガ。
「不死身」というキーワードを聞くと、『亜人』を思い浮かべる方もいるかと思いますが、たしかに本作の売れ方も『亜人』の発売当初と同じ雰囲気があります。しかし、同じ不死身でも、本作はまた違ったおもしろさが魅力です。

『亜人』は、「追う者」「追われる者」のスリリングさに息を呑みましたが、本作は「不死身でいる苦しみ」「不死身でいる意味」を考えさせられるような内容になっています。第2巻で、竹之内参事が「あの時、雪村を見殺しにしていたほうが…」と回想するシーンなど、生かすことは死なせることより罪なのか、と世界観に入り込んで苦悩させられます。
まだ2巻目ですので、今後の展開が楽しみです。



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『花咲ける青少年 特別編』第5巻 樹なつみ
\810 白泉社
(2014年6月5日発売)

90年代に連載され、全12巻で完結した 『花咲ける青少年』。そのスピンオフ作品である本作も、ついにグランドフィナーレを迎えました。『花咲ける青少年』本編の終わり方もすばらしかったですが、特別編もファン納得の決着だったのではないでしょうか。
新宿は働く女性が多いこともあり、こういった90年代のマンガのスピンオフや続編、復刊などの人気がかなり高いです。

たとえば、80年代に連載された吉住渉先生の 『ハンサムな彼女』 は数年前に文庫化されたものですが、 『ママレード・ボーイ』 のスピンオフ 『ママレードボーイlttle』 の発売にあわせて棚に並べたところ、すごい反響で売れていきました。個人的には『ハンサムな彼女』のスピンオフも読みたいほど、今読んでも胸がキュンとする名作です。

そのほか、生誕20周年を記念して表紙を描き下ろした新作 『美少女戦士セーラームーン 完全版』 も大人気。8月には 『ベルサイユのばら』 の40年ぶりの新刊が発売されることも発表されており、このジャンルの人気はまだまだ続きそうです。



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『アルスラーン戦記』第2巻 荒川弘
\463 講談社
(2014年5月9日発売)

コチラも発売当初から爆発的人気の作品。『鋼の錬金術師』 『銀の匙』 でおなじみの荒川弘先生の最新作ということもあり、原作を知らない方にも訴求しています。

本作は、バルスの国の若き王太子アルスラーンの活躍を描く英雄物語。4月、5月と1巻、2巻が連続刊行されており、当店では2巻の続きが掲載されている「別冊少年マガジン」も売り切れてしまうほどの人気でした。普段、表紙カバーなどの付録のある雑誌が売り切れてしまうことはたまにあるのですが、そういった付録もなしに作品の話題性だけで売り切れるのは珍しいことで、その人気ぶりが伺えます。

本編はもちろんですが、巻末にある荒川先生と原作者の田中先生の対談もおもしろいので注目していただきたいです。田中先生いわく「原作では描かれなかった物語」も見られるそうなので、原作好きの方にも是非読んでいただきたい一冊です。



書店紹介:紀伊國屋書店 新宿本店

〒160-0022

東京都新宿区新宿3-17-7

電話番号:03-3354-0131(代表)

     03-3354-0660(コミック売場直通)

営業時間:10:00~21:00

定休日 :年中無休

URL:http://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/

Twitter:紀伊國屋書店新宿本店@KinoShinjuku

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  • 『白暮のクロニクル』第2巻 Amazonで購入
  • 『花咲ける青少年 特別編』第5巻 Amazonで購入
  • 『アルスラーン戦記』第2巻 Amazonで購入
  • 『ワンパンマン』第6巻 Amazonで購入
  • 『亜人』第4巻 Amazonで購入

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