注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに決定される、毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。
オトコ編第1位は、ファン待望の『よつばと!』最新刊!
さらには、『ど根性ガエル』著者の娘による実録エッセイに、不動産屋を営む双子を主人公に据えた“街歩きマンガ”と、斬新な切り口で読者の心を掴んだ作品が続々ランクイン!
くわしくは記事をチェックしてみてくださいねっ。
(2015年11月1日~11月30日発売作品を集計)
第1位(222ポイント)
『よつばと!』 あずまきよひこ
『よつばと!』
あずまきよひこ KADOKAWA
「とーちゃん」とともにとある町にやってきた元気な女の子・小岩井よつばが、初めて体験する様々な出来事と、彼女に振りまわされるまわりの人々の毎日を描く。
前巻から2年半ぶりとなる最新巻のリリースが大きな話題に!
以前から話には出ていたけれど未登場だった、よつばの尊敬する「ばーちゃん」の初登場もファンにはうれしいイベントだったようです。
オススメボイス!
■もはや「おもしろい」とか「スゴイ」とかを越えて、このマンガを読んだ時に生まれた感情は「幸せ」でした。なんてことない日常がただそれだけでおもしろい。ハッピーコミックですよ。もっともっとこのマンガのハッピーが広く伝われば、世界から争いごとがなくなるのではないかと思います(いのけん/麻雀マンガブログ管理人)
■2年8カ月ぶりの新刊。正直ブランクに不安があったけど、それを吹き飛ばす横綱相撲っぷり。おばあちゃん編が白眉。よつばもやっぱりおばあちゃんっ子だったなあ(すけきょう/ブログ「ポトチャリコミック」管理人)
■待ちに待った2年9カ月ぶりの新刊! 久しぶりでもそこにあるよつばの日常は変わらず、いつもどおりのおもしろさに満ちあふれていました。よつばのばーちゃんの人物像は予想とは全然違ったけど、すごくよつばのばーちゃんっぽかったです!(フラン/ブログ管理人)
■幼児の無邪気で雑なバイオレンスさは、当事者からすればたいへんであり、完全な第三者だと迷惑に感じたりもするが、「親戚の子」くらいの距離感だとかわいらしく感じる。読者のよつばに対する感情は、ちょうどそのくらいだと思うのだが、そこが落としどころになるように練られてコントロールされている感じが気持ちいい(加山竜司/フリーライター)
■待望の新刊。新キャラが登場しつつも、とことん平常運転。だがそれがいい(後川永/オタク系よろずライター)
■今回も8歳の娘といっしょに読み、いっしょにきっちり楽しませてもらった。このばーちゃんのサバサバした感じはうちのばあちゃんみたいだ、とか、おたまはどこにやったでしょう、とか、暗闇でとうちゃんを見つける場面はうちのお父さんを見つけるときのようだ、とか。「絶対バリヤー」「絶対刀」も我が家でやらせてもらった。なんというすぐれた「児童文学」・「絵本」だろうか(マンガにこういう言い方はアレだと承知しているが)(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)
■首を長くして待っていた最新刊。ふと夜中、よつばが目を覚ましてしまうお話は、子どもの頃に抱いた暗闇への感覚がぶわっとよみがえって、総毛立った。かと思えば、よつばの奇想天外な言動に声を出して笑っている自分……。次巻がもう待ち遠しい(倉持佳代子/京都国際マンガミュージアム研究員)
■新キャラ・ばーちゃんが登場。とーちゃんの育児で伸び伸び、健やかに育っているよつばですが、ばーちゃんによって主婦力が上がります(笑)。ダンボーグッズはもういいんで、とにかく描くペースをですね……!!(懇願)(冬蜂/風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)
■単行本でだけ読んでる身としては、たまに単行本が出たときには古い友だちから届く近況報告を受け取るような特別な気持ちで読むマンガです。(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第2位(188ポイント)
『ど根性ガエルの娘』 大月悠祐子
『ど根性ガエルの娘』
大月悠祐子 KADOKAWA
文字どおり一世を風靡した超人気マンガ『ど根性ガエル』の著者・吉沢やすみは連載終了後、極度のスランプに陥ったことを機に仕事を放棄してしまう。
さらには、ギャンブルにのめりこんでしまい……崩壊していく家族とその再生までを実娘の視点で描く。
最近各メディアでも取り上げられ、知名度をあげている本作。ファンに衝撃を与えた作者の父親の壮絶な半生、それを乗り越えて家族が絆を取り戻していく様子に、胸がしめつけられます。
オススメボイス!
■まだ持っているコミックスが50冊にも満たなかった子どもの頃、その半数を占めていたのは『ど根性ガエル』だった。子ども心になんでほかに作品が出ていないのか気になってましたけど、まさかこんな状態にあったとは。近年CMやドラマで『ど根性ガエル』を目にする機会が増えましたけど、またアニメでも見てみたいですね(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■吾妻ひでお先生の『失踪日記』以来の衝撃作! ドキュメンタリーならではの迫力でページをめくる手が止まりませんでした。人生生きていればなんとかなる、とも思わせてくれた(かーず/個人ニュースサイト「かーずSP」管理人)
■「消えた漫画家」の実態を娘視点から、なんだけど、ある意味凄惨で、今になったから描けるにしても、重く、暗く。しかし、今だからこそなんだろうな(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■買って読めばおもしろいことがわかる珍しい本(ガイガン山崎/“暴力系エンタメ”専門ライター)
■『ど根性ガエル』作者の吉沢やすみさんがスランプに陥りギャンブルで身を持ち崩したという話は知ってましたが、その事実を実の娘の視点から赤裸々に語ったこのマンガはすごいですよ。現在の吉沢さん一家が笑顔であることを知らないと読むのが辛くなる展開ばかりです(フラン/ブログ管理人)
■近年一大ムーブメントをなしている漫画家実録マンガの流れに位置するマンガだが、娘視点からの掘り下げというのがユニーク。父親のけっこう恥ずかしい話にまで踏みこんでいる、ギリギリの距離感がおもしろい(後川永/オタク系よろずライター)
■かつて吉沢先生はうちの父親がやっていた池袋の雀荘の常連でした。その吉沢先生の転落の真相に娘さんが迫るのは、いろんな光景がシンクロして興味深かった。ある種の凄味を持つ傑作(奈良崎コロスケ/博奕・マンガ・映画の3本立てライター)
第3位(132ポイント)
『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』 マキヒロチ
『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』
マキヒロチ 講談社
吉祥寺で不動産屋を営む重田家の双子姉妹は、吉祥寺に住みたい街ナンバーワンの幻想を抱いてやってきた女子に、なんと別の街の物件を紹介してしまう……!?
吉祥寺を舞台にした「不動産」がテーマのマンガでありながら、結果として東京のいろいろな街を紹介する“街歩きマンガ”にもなっている二重のうまみがあるつくりに、読者急上昇中!
オススメボイス!
■街案内マンガだがノンフィクションではなくフィクションとして仕上げたところ、しかも吉祥寺以外の街を次々紹介していき住む場所としての東京案内になっているのがおもしろい。(happysad/「マンガ一巻読破」管理人)
■いままでなかったような(気のする)不動産屋マンガ。黄色い表紙が目立ってカッコイイです(かとうちあき/「野宿野郎」編集長(仮))
■軽めなノリと、緻密な街情報。バランスがよく、ついつい読み進めてしまう(ツクイヨシヒサ/マンガ評論家)
■街をテーマにしつつも、街に沁み込んだ感情にこそ焦点を合わせる視線に作者らしい匂いがある(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■吉祥寺をこよなく愛するぽっちゃりメタルな双子ツインズが、吉祥寺に幻想を抱く女性客にほかのいい街を紹介。街モノは数あれど、この切り口は斬新だ(奈良崎コロスケ/博奕・マンガ・映画の3本立てライター)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!