第4位（112ポイント）

『背すじをピン！と～鹿高競技ダンス部へようこそ～』　横田卓馬

『背すじをピン！と～鹿高競技ダンス部へようこそ～』
横田卓馬　集英社

「競技ダンス」の魅力にはまった高校生・土屋雅春は、体験入部した競技ダンス部で同じくダンス初体験の亘理英里と出会う。
競技ダンスの世界で2人の新人が成長していく青春部活ストーリー。

競技ダンスというバトル要素の薄いジャンルに目を向けたうえで、それでもなお“「ジャンプ」マンガ”のセオリーを外さない構成力に支持が集まりました。

オススメボイス！

■競技ダンスを題材にしたスポーツ系部活マンガ。「プロを目指す異能集団同士の熱い頂上バトル」じゃなくても、スポーツマンガはおもしろくなりうることを「ジャンプ」で示していることがすばらしい。わたりちゃんかわいすぎ問題（加山竜司／フリーライター）
■主人公ペアが初々しくて読んでいてニヤニヤしてしまいますね。もちろん、それだけじゃなくジャンプらしい熱い描写もありますので、安心して読めます。主人公ペアがどう成長していくのか今後が楽しみです（種村理沙／「KYTIMKYM」管理人）
■競技ダンスもの。まったく知識がなくても、読めて入っていける丁寧な作り。青春ものとしてもおもしろく、先の楽しみな作品（麻野昌三／わんだ～らんどなんば店店長
■オススメしたいし、おもしろいと思ってもらえるのも間違いない。だが何をもって、というのが難しい。隙がないのだ。たとえばこの作品、部活動マンガでありジャンプ連載作品だというのに、その定型をことごとく外している。主人公に異能があるわけではないし、部内には陰湿ないじめも熾烈なライバル争いもない。悪辣な校長が廃部を宣言してくるわけでもないし不良が居座っているわけでもない。ただただ健全な、「競技ダンス」の魅力をぶつけてくる。部活動に打ちこむ喜びがある。これがどれほど困難であることか。ダンスというビジュアルによって評価されるスポーツにあって、絵の迫力でドラマ的なカタルシスをもたらせるという絶対の自信がなければ、こんな作劇には踏みきれまい。その単純で一種暴力的な解決の仕方。これが少年マンガ、これが「ジャンプ」マンガ、これが王道。舌を巻く（raven／ディレッタント）

「日刊マンガガイド」での第2巻ご紹介は、コチラ！

第5位（88ポイント）

『辺獄のシュヴェスタ』　竹良実

『辺獄のシュヴェスタ』
竹良実　小学館

16世紀の神聖ローマ帝国。「魔女狩り」により天涯孤独となった少女・エラは“魔女”の子どもたちが集められる女子修道院に収容された。

第1巻が2015年8月の「このマンガがすごい！」ランキングオトコ編の第4位にランクイン、じわじわファンを増やしている作品です。
復讐のためだけに生きることを決意し、けっして屈することを知らない主人公のキャラクター性に惹かれます。

オススメボイス！

■2巻に入っておもしろさが加速してきました。これはやばい。魔女狩りで殺された女の娘が集められた修道院で、反撃の機会を狙い続ける少女からもう目が離せません（アキミ／ブログ「ボーイズラブを読む！」管理人）
■「サンデー」系のベテラン作家たちがこぞって激賞していて読者のハードルが上がってしまった感があるが、それに負けないちゃんとした作品と構成力。エラすげえ（加山竜司／フリーライター）
■まさにキャラクターありき。首切り人も主役を立たせるみごとな配置だ。このタフさがつづきますように（辻真先／ミステリ作家・アニメ脚本家）
■もっと売れていいマンガだと常々思います。こんなにおもしろいのに（八尾美映子／三省堂書店神保町本店コミック担当）

第6位（82ポイント）

『恋情デスペラード』　アントンシク

『恋情デスペラード』
アントンシク　小学館

“日本一の夫”を求めてひとり旅する女渡世人の紋子（お紋）は、弟を救ったことが縁で「い駒組」にわらじを脱ぐ。
イケメンの代貸・大吉にひと目ぼれした彼女は、再びさらわれた弟・吉多（きった）を取り戻すため、単身敵の「巣牌田（すぱいだ）組」に乗りこむが……。

ケンカにゃめっぽう強いがイケメンには弱い、超個性的なヒロインが誕生！
笑えてアツい、サムライウェスタンアクションが、早くも話題になっています。

オススメボイス！

■荒野広がるウエスタン濃度高めのニッポンを舞台に、豪腕をブンまわしハデに野郎どもをたたっ斬る女風来坊（ただしイケメンには弱い）が主人公となれば、これがおもしろくならないハズがない！　豪快なトキメキが爆裂した痛快アクションです。（さすらい／ブログ「（怒りの以下略）」管理人）
■Twitter経由で知りましたが絵も上手で、「ゲッサン」本誌を見たところ擬音の表現などもおもしろかったです。ただ、単行本がなかなか書店で出まわっておらず増刷を期待したいです（なみかわみさき／物書き）
■粋でいなせでイケメンに弱い！　主人公の魅力とアクションシーンの勢いがページのそこかしこからはみ出しそう。ぐいぐい引きこまれて読後感スッキリ。早く続きが読みたいです！（杉山陽一／COMIC ZIN秋葉原店 コミックバイヤー）