先日発表された4月の「このマンガがすごい!」ランキングオトコ編、オンナ編のトップ10作品をもうすべて読んでしまったという方々に朗報ですっ。
ランクインはしなかったものの、BL、アメコミ、エッセイ、SF……ランキング選者のみなさんが選んだ要注目の作品をここで一挙にご紹介しちゃいます。
きっとあなたの読みたい1冊が見つかりますよ!
『やわらかい。課長』カレー沢薫(講談社)【Amazon】
帯も常にチャレンジングなカレー沢先生の新作! 何か試されている気分を味わいつつ、ちゃんと地元書店で店員さんの手から買いましたぞ!!(←無意味ながんばりアピール)(川原和子/マンガエッセイスト)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『SONGBOOK』ノッツ(小学館)【Amazon】
コミュニケーション下手なオタク女子中学生の短編が愉快だった。『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』をもっと明るくしたような感じ(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)
『その娘、武蔵』田中相(講談社)【Amazon】
一番キラキラしている青春。その感情の起伏を綺麗に切り取ってきちんと描いている。体格は恵まれているがメンタル的に弱い主人公が先輩や友人に揉まれて、少しずつだが成長していくさまがもどかしくもいとおしい(あゆみBOOKS五反田店 太田和成/コミック担当)
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『ノー・ガンズ・ライフ』カラスマタスク(集英社)【Amazon】
顔が銃で出来た主人公乾十三が活躍するSFハードボイルド銃夢以来、久々にセンスのあるカッコイイSFハードボイルド作品であると思います。主人公・十三のセリフまわしのカッコよさ、頭が銃であるゆえ射手がいないと頭の銃が打てないという設定のうまさ。血と硝煙の匂いが感じられる男のマンガです!!(ゴロー/AV男優)
『レジより愛をこめて~レジノ星子~』曽根富美子(講談社)【Amazon】
仕事が減少した50代の女性漫画家がレジ打ちに初挑戦。切実だけど、非常に緻密な描写で、ドキュメンタリーとしても一級品の仕上がり。すばらしい!(奈良崎コロスケ/博奕・マンガ・映画の3本立てライター)
『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』山本直樹(講談社)【Amazon】
「レッド」の続編にしてクライマックスへの入口ですが、その迫力に圧倒されます。その異常な空間は、異常ですが、今の私たちの日常にどこか通じているように思えるのがそら恐ろしいところです(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員)
『クァンタム&ウッディ:世界最悪のスーパーヒーロー』ジェームズ・アスムス(作)トム・ファウラー(画)ジョーディ・べレア(彩色)光岡三ツ子(翻訳)(小学館集英社プロダクション)【Amazon】
バディ物といえばハリウッド映画でもおなじみの作劇法、2人の対照的な主人公の間の掛けあいを通じて、その間の関係性のダイナミクスを描く手法をヒーローコミックスに落とし込んだのが本作。エリックとウッディ、人種の違う義兄弟が、新エネルギーを研究していた父の死の謎をめぐり、悪の組織に立ち向かう……と内容だけ聞くとまじめなヒーローものに聞こえるけど、不謹慎ジョークの陰で兄弟の絆をしっかり描いたコミック(Caotain Y/アメコミブロガー)
『夢の雫、黄金の鳥籠』篠原千絵 (小学館)【Amazon】
後宮における女同士の熾烈な戦いから場面を変えて、男性陣の戦争のターンです。いったんは奴隷として献上したヒュッレムを、皇帝から下げ渡してもらうために戦う男が素敵です。でもやっぱり、次に戻ってくる女たちの権謀術数が待ち遠しいです(アキミ/ブログ「ボーイズラブを読む!」管理人)
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『機械仕掛けの愛』業田良家(小学館)【Amazon】
すでに「ロボット小雪」で革命寸前まで活躍したロボットだが、こちらのロボットも大活躍。人間よりも人間らしいロボットに現代社会を考えさせられる(恭文堂コミッククラフト店 早川博志/書店員)
『江戸の告白』昌原光一(講談社)【Amazon】
シビれる! のただひと言。歩率的な意味でも、精神的な意味でも、作者は闇を描くのが抜群にうまい。そしてそういう描き手は、光を描くのもまたうまいんだなと痛感させられる(渡辺水央/ライター)
『πニャン』東和広(講談社)【Amazon】
「人生とは何か?」という根本問題にとらわれた猫が、人の心に潜って見る心象風景。そこに強烈なイメージがあふれている。人生に対してなんらかのメッセージや哲学を届けてくれそうな話だが、猫なのに人生の疑問にとらわれるというそもそもの発端にライトな不条理感が漂い、猫のルックスが珍妙なこともあって、独特の脱力的ムードを醸し出している(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
『七彩のラミュロス』山文京伝(コアマガジン)
山文京伝のファンタジー大長編作品が、8年の時を経て完全版として再起動! 50話を超えると言われる大長編作品ですが、 最終巻まで完走する覚悟は完了してますので、続巻の刊行をぜひともお願い致します(エロ上司/「とらのあな」商品課 バイヤー)
『エクゾスカル零』山口貴由(秋田書店)【Amazon】
人類に救いがない世界というあまりにも絶望的な設定でどう決着をつけるのかと思ったら、このような形に……。『シグルイ』に今作と重い設定の作品が続いたので、次回作は久々に軽い感じの作品が読みたくもあります(犬紳士/養蜂家)
『ごほうびごはん』こもとも子(芳文社)【Amazon】
がんばった自分へのごほうびでおいしいものを食べる! 週イチのねぎらい飯を堪能する咲子さんの表情を見てると、こちらも何か食べたくなっちゃいます。時にゴージャス、時にショボいというのもリアルで、自分も日々のごはんを大事に味わおうと思わせてくれる、日常の延長にあるごちそうがいっぱいな庶民派グルメマンガ!(杉山陽一/コミックバイヤー)