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2月16日は「ロッキード事件」の証人喚問が開始された日 『THE ビッグオー』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/02/16


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

2月16日は「ロッキード事件」証人喚問の開始日。本日読むべきマンガは……。


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『THE ビッグオー』第1巻
矢立肇(作) 有賀ヒトシ(画) 講談社 ¥524+税


1976年(昭和51年)2月16日、この日はかの田中角栄をはじめ、多くの大物政治家や政界のフィクサーたちが逮捕されることとなった戦後最大の汚職事件として知られる「ロッキード事件」の証人喚問が開始された日。

ロッキード事件の詳細については、とてもここで語りきれるものではないので割愛させていただくが、その証人喚問によって国会に召喚された小佐野賢治が、答弁の際に連発したとされる「記憶にございません」が思いがけず流行語となったことも、世間的には大きなトピックであった。
むしろ、すっかり事件そのものは知らない人も増えたであろう現在でも、そのフレーズだけは生き残っているような気さえするしだい。

そんなワケで、本日は「記憶にございません」のフレーズにちなんで「記憶喪失を扱ったマンガ」を紹介!……と思ったのだが、フィクションの世界においてはやたらと起こりがちな記憶喪失。
主要キャラが背負うトラブルとしては、こう言うのもなんだが“ほどよい不幸”でもあり、かつ「記憶を取り戻す」というドラマ展開のつくりやすさも手伝って、とにかく記憶喪失になるキャラは枚挙にいとまがないほど。
代表的なところだけでも、『ドカベン』『コブラ』といった往年の名作から、現在進行中の『ジョジョリオン』などなど、もはや「主人公が記憶喪失になるマンガ」というテーマのベスト10だって余裕で組めそうなのだが、それゆえに「どれか1本」を選ぶとなると逆になかなか難しかったり……。

しかし、ここは記憶喪失の規模のデカさで『THE ビッグオー』をチョイスしておきましょう。
なにせ、こちらはキャラではなく、物語の舞台となるのが「記憶喪失の街」と呼ばれるパラダイムシティですからね!

ところで『THE ビッグオー』は、アニメのほうでご存じの方も多いと思うが、このコミカライズ作品も独自の見どころが多く、ぜひとも未読の人には触れていただきたい作品。
パラダイムシティの基本設定については、正直なところアニメを見てからでないと若干わかりにくいところもあるものの、キャラ描写については、ライバルのベックがきっちり強敵となっていたり、トム・ヤム・クンという3人の手下が登場したりと、コミックのほうが楽しめる点も多々あり。

そしてなにより、幕引きについて賛否両論あったアニメ版に比べると、なかなか“いい感じ”でまとまっているんじゃないでしょうか。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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