このマンガがすごい!WEB

一覧へ戻る

祝・活動再開!! “あの”矢口真里さんが休業中に読んでいたマンガとは……!? 【目ききに聞くスペシャル 前編】

2015/02/11


「テレビで見ない日はない!」と言っても過言ではないぐらいの大活躍を見せていた、タレントの矢口真里さん。
そんな矢口さんが、諸事情により、突如として視聴者の前から姿を消したのが2013年5月のこと……。

それから1年5カ月。長い休業期間を経て、2014年10月に情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」で、ついに復帰した矢口さん!
その際、矢口さんが番組司会の宮根誠司さんに語った「休業中はずっとマンガを読んでいました」という発言を聞いていた「このマンガがすごい!WEB」編集部は、当然ながら「そのマンガがなんだったのか知りたい……!!」「なんなら、休業中のエピソードも一緒に……!!」と、ざわめきたったのでした。

そこで今回、「このマンWEB」は矢口真里さんに「祝・活動再開!!」と称して緊急取材を敢行!
はたして矢口さんは本当に「子どもの頃からマンガが大好き」で「かなりマニアックなマンガも好き」だったのか!? そして長い休業中に読まれていたマンガは!? そのすべてをうかがいました!

矢口真里

生年月日:1983年1月20日(32歳)
血液型:A型 身長:144.5cm 出身地:神奈川県

1998年5月3日、「モーニング娘。追加メンバーオーディション」でモー娘。第2期メンバーに選ばれる。
2005年4月14日よりモーニング娘。を離れ、2005年からソロとしてバラエティー番組を中心に活動開始。
2008年5月27日にはデビュー10周年を迎え、翌年にはソロとしては初となる4年ぶりシングル『青春 僕』をリリース。2010年1月13日にはフジテレビ系「クイズ!ヘキサゴンⅡ」から生まれた新ユニット「矢口真里とストローハット」で『風をさがして』もリリースし、歌手としても活躍。

以降も、バラエティー番組の司会、声優、飲食店プロデュースなど、活動の幅を広げ、マルチタレントとして活躍!

公式ブログ:「初心者です。」

結婚中は、毎週「ジャンプ」を読んでいたけど……

――まずは、お仕事復帰おめでとうございます。休業中は基本的にご自宅にいらっしゃったとのことで、時間がたっぷりあったと思うんですけど、マンガをごっそり買いこんで長編にチャレンジするようなこともあったんですか?

矢口 いや、逆に「ムダづかいはできない!」と思って、あまり買わなかったです。むしろ自分の持っているマンガを読み返していました。『ONE PIECE』とか。最新刊で76巻(2015年1月時点)なんですけど、やっぱりイチから読み始めると、すごい時間になるんですよ。

――1話1話の情報量が多いんですよね。

矢口 それでも10巻あたりまではスピーディーに読めるんです。それはそれでおもしろいけど、最近はものすごい濃さで。『ONE PIECE』を何周かしているだけで、かなりの時間が埋まりました(笑)。

――矢口さん、「週刊少年ジャンプ」の連載でも『ONE PIECE』を追っていましたよね?

矢口 読んでいました……結婚していたときには。旦那さんが買っていたので。

――元・旦那さんが! では独身になってから、自分で買うことはなくなったんですね。

矢口 独りになってからも4~5週くらいは買っていたんですけど、毎週欠かさずっていうのは、けっこう根気のいる作業じゃないですか。買い忘れたりしたときに探しにいくのもたいへんだったので。

――毎週「ジャンプ」を読んでいたときは、『ONE PIECE』だけをチェックしていたんですか?

矢口 あとは『銀魂』くらいかな。新しめの連載は読んでいましたけどね。『暗殺教室』とか。『NARUTO -ナルト-』は途中で脱落しちゃって。

――今は定期購入している雑誌はないんですね。

矢口 ないです。コミックス派です。だからものすごい数の単行本がたまっちゃって。実家に趣味部屋みたいなものを作ったんです。壁一面を本棚にして。昔のマンガは古くなって、もしかしたらパリパリになっているかも(笑)。あまりにかさばるので、最近は少女マンガを中心に「TSUTAYA」でバーッとレンタルしています。

――少女マンガは、どのあたりの作品を?

矢口 最近の人気作品はほとんど読んでます。『アオハライド』とか『マイルノビッチ』『L・DK』とか『ハチミツにはつこい』もおもしろかった。

――表紙だけ見て、パッと借りちゃうこともあるんですか?

矢口 少女マンガの場合は、なんでもいい(笑)。全部大好きなんです。

――では『このマンガがすごい!2015』オンナ編の上位の作品でも、いくつか読まれたのではないですか。

知っている作品を探すため真剣に見つめる矢口さん

知っている作品を探すため真剣に見つめる矢口さん

矢口 そうですね……(『このマンガがすごい!2015』のランキングを眺めながら)。えーーーー? まずい! ぜんぜん知らない作品ばかりです。うわー、こんなマンガ、本当にありますか?

――ありますって!

矢口 「TSUTAYA」のレンタルにラインナップされていないのかな?

――あると思うけどなぁ。たとえばオンナ編2位『東京タラレバ娘』『海月姫』を描いた東村アキコ先生の作品です。

矢口 あ、これは置いてありました。でも、ほかの作品はなぁ。たまに「このマンガがすごい!」のランキング作品ってことでポスター的なものが貼ってあったりしますよね。

――展開してくださっているところもたくさんあるんですよ。

矢口 なんかショックだなぁ。こんなに知らないマンガがいっぱいあるなんて……。私、表のほうばかり見ていたのかも。この1位の『ちーちゃんはちょっと足りない』って、1巻だけなんですか?

――全1巻です。

矢口 おもしろそう。読んでみます。

――ちなみに少女時代は「りぼん」「なかよし」「ちゃお」[注1]のうち、何派でした?

矢口 それはもう、「りぼん」ですよ。

――矢口さんの小・中学生時代といえば、「りぼん」の黄金期(1994年に少女マンガ誌史上最高部数となる255万部を発行)ですものね。

矢口 大好きでした。『姫ちゃんのリボン』とか『ママレード・ボーイ』[注2]とか。

――『ママレード・ボーイ』の続編は読んでいますか?

矢口 読んでいます。『ママレード・ボーイ little』ですね。当時の「りぼん」だと『ご近所物語』も! 矢沢あいさんの作品が昔から大好きで、『天使なんかじゃない』『Paradise Kiss』も好き。もちろん『NANA』も。連載がストップされていますけど。『NANA』は長編ですけど、『天ない』も『パラキス』も巻数がそれほどないので読みやすいんですよ。

矢口さんも愛読しているという『ママレード・ボーイ little』。矢口さんと同世代の女性は必読!

矢口さんも愛読しているという『ママレード・ボーイ little』。矢口さんと同世代の女性は必読!

――『天ない』が全4巻、『パラキス』が全8巻、完全版だと全4巻です。

矢口 4、5巻で収まると、マンガ好きの友人にプレゼントするのにちょうどいいですよね。さすがに『ONE PIECE』を全部プレゼントすることはできないじゃないですか(笑)。

――喜ぶ人もいると思いますけど(笑)。

矢口 莫大な金額がかかりますね(笑)。

――そういえば、矢口さんが最近、藤子・F・不二雄先生の『パラレル同窓会』[注3]ベンチで読んだとブログに書かれているのを見て、「どういうきっかけで手にとったのかな?」と興味を持ちました。

矢口 あれはコミックスを友人に借りたんです。その人は、すごいマンガ好きのカフェの店員さんなんですよ。以前、マンガの話をしている時に「今度、おすすめのマンガを持ってきてあげる」って言われて。

――初めてお読みになったと思いますが、大人向けのF先生はいかがでした?

矢口 めっちゃダークですね。短編集なんですけど、けっこう難しくて、なかには最後までよくわからないストーリーもあるんですよ。宇宙の話もあり、夫婦の間の身近な話もあり、おとぎ話のようなものもあり。とにかくぶっとんでいて、おもしろくて。短編なので時間がない時にも読めるのがいいんです。すっかりハマってしまいました。まさに大人の読みものっていうイメージ。

マンガ友だちのカフェの店員から借りた『パラレル同窓会』でF先生の「異色短編」デビュー!

マンガ友だちのカフェの店員から借りた『パラレル同窓会』でF先生の「異色短編」デビュー!

――青年誌系もお好きなんですね。

矢口 最近になって読むようになりました。もともと浦沢直樹さんの作品は好きでしたけどね。『YAWARA!』とか『20世紀少年』とか『MONSTER』とか。ただ『BILLY BAT』[注4]までくると深すぎて……。単行本が出るたびに1巻から読み直さないとわからなくなっちゃう。時代も飛びますし。

――浦沢先生の作品は序盤からぐいぐいと読者を引きこむ力がありますね。

矢口 そうなんですよ。『20世紀少年』と『MONSTER』に衝撃を受けて、「こんなに続きが気になるマンガに出会えるなんて!」って。『BILLY BAT』 の結末ってどうなるんでしょうね?

『きょうは会社休みます。』には心が洗われました。私も休んでいたので(笑)

――最近の作品では、そのほかにどんなタイトルを?

矢口 最近買ったのは『俺物語!!』かな。これは「新しい少女マンガだな」って思いました。美男美女が恋に落ちるという少女マンガの方程式を崩している。主人公が柔道部のゴリラみたいな男の子ですから(笑)。

――剛田猛男(ごうだたけお)ですね。

矢口 この子の性格がすばらしくて、かわいい凜子と恋に落ちるんです。このマンガ、ドラマ化すると思いますよ。主人公はだれがいいかな~。現役の柔道の選手とか?

――現役の柔道選手がドラマの主人公を務めたら斬新だ(笑)。少女マンガは現実的な舞台設定が多いので、ドラマ化しやすい側面はありますよね。

矢口 最近、ドラマ化した作品だと『きょうは会社休みます。』[注5]が、ピュアな感じで好きでした。心が洗われたなぁ。今まですごく忙しかったぶん、平和なマンガを読んでいるとすごい癒されます。……私も会社休んでたんで(笑)。

――矢口さんが語ると、いろいろと意味深なタイトルですね!

矢口 まぁ、『きょうは会社休みます。』は1日、2日程度の話で、私は1年半休みましたけどね(笑)。ドラマも見ていたんですけど、田之倉君役の福士蒼汰さんも、朝尾さん役の玉木宏さんもピッタリで。「福士君、めっちゃかっこいいな~」って思いながら観ていました。

――花笑役の綾瀬はるかさんも、原作よりちょっと年齢が若いけど、地味メイクがハマってましたよね。

矢口 そうなんですよ。「ちょっとかわいい人が演じすぎかな……」って最初は思っていたんですけど、すごい地味感で。考えてみれば、原作の花笑も本来はきれいな人ですから。だからハマったんですね。玉木さんもよかったなぁ。

――矢口さんは花笑と同世代ですけど、あの2人の男性だったら、どっちになびいちゃうんですか?

矢口 やっぱり田之倉君かなぁ。でも、ドラマ版だけ観ていたら、朝尾さんのほうが幸せにしてくれそう!


  • 注1 「りぼん」「なかよし」「ちゃお」:3大小中学生向け少女マンガ雑誌。「りぼん」は1955年に刊行された集英社の月刊少女マンガ雑誌で、1994年には少女マンガ誌における史上最高発行部数255万部を記録。過去掲載作に『ひみつのアッコちゃん』『有閑倶楽部』『ちびまる子ちゃん』『姫ちゃんのリボン』『ママレード・ボーイ』『ハンサムな彼女』など。「なかよし」は1954年に創刊された講談社の月刊少女マンガ雑誌(2014年で創刊60周年)。過去掲載作に『キャンディ♥キャンディ』『きんぎょ注意報!』『美少女戦士セーラームーン』など。「ちゃお」は1977年に創刊された小学館の月刊少女マンガ雑誌。「りぼん」「なかよし」と比べるとややマイナー感があったが、2001年に連載スタートした『ミルモでポン!』がアニメ化され、小学女児を中心に大ヒット。同年、「りぼん」を抜き少女マンガ雑誌のトップになった。
  • 注2 『ママレード・ボーイ』:吉住渉による恋愛少女マンガ。1992年から1995年にかけ「りぼん」(集英社)にて連載された。国内でテレビアニメ化されただけでなく、台湾で実写ドラマ化もされるなど幅広くヒットした。2013年からは「Cocohana」で続編『ママレード・ボーイ little』が連載開始。前作から13年後を舞台にし、前作の主人公の妹と弟が主人公になっている。複雑な家庭環境がさらに複雑化……。
  • 注3 『パラレル同窓会』:矢口さんが読んだのは小学館文庫『藤子・F・不二雄 異色短編集4 パラレル同窓会』。表題作は1979年に「ビッグゴールド」(小学館)にて掲載された藤子・F・不二雄の読み切り作品。SFマンガの定番ネタである「パラレルワールド」を題材にしている。
  • 注4 『BILLY BAT』:浦沢直樹によるサスペンスマンガ。ストーリー共同制作は長崎尚志。2008年から「モーニング」(講談社)にて連載。陰謀、裏切り、善と悪などをテーマに、下山事件や三鷹事件、アポロ計画など実在の歴史的出来事を取り上げつつ、紀元前から1980年代という長い期間を不規則にジャンプしながら物語が進む、という壮大なストーリー展開。
  • 注5 『きょう会社休みます。』:藤村真理による少女マンガ。2012年より「Cocohana」(集英社)にて連載中。主人公のOL・青石花笑は年齢=彼氏いない歴の地味でまじめな33歳。ひょんなことから会社のアルバイト大学生・田之倉悠斗と付き合うことになり、さらにはイケメン会社社長まで……というストーリー。2014年10月にはテレビドラマ化もされ、主人公の地味なOLを綾瀬はるかが演じたことで話題となった。

単行本情報

  • 『orange』第3巻 Amazonで購入
  • 『僕だけもいない街』第5巻 Amazonで購入
  • 『『きょう会社休みます。』第… Amazonで購入

関連するオススメ記事!

アクセスランキング

3月の「このマンガがすごい!」WEBランキング