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『実は私は』12巻 増田英二 【日刊マンガガイド】

2015/08/03


JitsuhaWatashiha_s12

『実は私は』第12巻
増田英二 秋田書店 \419+税
(2015年7月8日発売)


正体を隠して人間の学校に通う吸血鬼・白神葉子と、そんな彼女にゾッコンLOVEな好青年・黒峰朝陽。
そんな2人を中心に、宇宙人やら痴女やら魔王やら、多彩な登場人物たちが巻き起こす破天荒な騒動をコミカルに描いた「週刊少年チャンピオン」の人気作も、気がつけば連載2周年、単行本も12巻という、けっこうな長さになってきた。

ラブコメ作品の連載が長期化すると、なかなかマンネリは避けられないところだが、さてさてどうして。本作の場合、次から次へとアクの強い新キャラが登場し、さらに、それに負けじと既存のキャラも大暴走を始めるので、読者が飽きることがない。

この巻でも、前巻から登場した朝陽のクラスの副担任の女教師で、その正体は葉子の父である白神源二郎の変化した姿という、とんでもキャラクターの緑苑坂弓(りょくえんざか・ゆみ)が、恋愛相談だやれなんだと、ますます派手に活躍。
一方、朝陽たちの担任で、いわゆる「喪女」キャラな紅本明里も、クラスを阿鼻叫喚、抱腹絶倒の地獄絵図へと叩きこむ暴れっぷりを見せる。さらに、朝陽に一目惚れする謎の少女・桃地結香も登場し、とにもかくにもにぎやかな展開が続く。

そんななか、めでたくカップルになった朝陽と葉子の、うれしはずかしデート回も挟まったりなんかして。まだまだ読者を、様々な角度から楽しませてくれそうな予感は充分だ。



<文・後川永>
ライター。主な寄稿先に「月刊Newtype」(KADOKAWA)、「Febri」(一迅社)など。
Twitter:@atokawa_ei

単行本情報

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