手描き風に見えて、じつは……3Dを駆使した作画方法
――作画についてお聞きします。ものすごく緻密で凝った絵ですよね。
中島 よく「手描きですか?」って聞かれるんですけど、3Dもかなり使っていますよ。
――どのあたりでしょうか?
中島 内装から馬とか、本当にいろいろです。たとえばこの……。
――方陣のところですね。
中島 これはスキャンした絵をコピーして配置したあとに、馬や人がすべて同じにならないように手描きで描き足していくんです。体の角度を変えたり、首の向きやポーズを変えたり。そうやってアナログ感を出しているんですよ。
――モデルとなるものを描いて、配置して、さらに描き足していく……と。絵を描く際のアタリになるわけですね。
中島 編集さんにネームを見せる時に、なにかしら配置しておくとわかりやすいから、という理由もあります。
――銃も3Dですか?
中島 そうです。
――これ、作中で名前は出てこないけど、ドライゼ銃ですか?
中島 機能とか歴史上で果たす役割なんかは、ドライゼ銃です。でも外見的には、この近辺の時代のいろいろな銃を混ぜたオリジナルのデザインにしようとして……。まあ、架空戦記ですから。でも、あんまり差異化できてないですよね。なのでドライゼ銃だと思って読んでいただいて大丈夫です。