『弟の顔して笑うのはもう、やめる』神寺千寿(松文館)【Amazon】
いわゆるティーンズラブ作品で義姉弟絡みモノですが、エロ度は低め。そのかわり心理描写でしっかり魅せてくれる作品で、画の繊細さやストーリー及びキャラが置かれる状況の危うさがその魅力を際立たせています。(そしてこの作品で松文館が数年ぶりに紙の単行本刊行に踏み切ったこともちょっとしたニュースかも。紙派としてはうれしいです)(ササナミ/ブログ「雑食商店街3373番地」管理人兼書店員)
『真・異種格闘大戦』相原コージ(双葉社)【Amazon】
編集版とはいえ、全10巻のうちかなりの部分をこの2冊で読めてお得です。3月コンビニコミックでいえば、描き下ろしも追加された『任侠沈没』も当然のごとく話題をさらい、3月はコンビニコミック当たり月でした(竹下典宏/まんだらけコンプレックス店長)
『人外な彼女』高橋葉介(早川書房 )【Amazon】
高橋先生の描く女性と美男はいつまでも艶かしく愛らしく抜け目ない。ろくろ首最高! 夢幻魔実也さんまで出て、うれしいかぎり(澤水月/報道勤務。ライター。平山夢明mixiコミュニティ管理人)
『今日を歩く』いがらしみきお(小学館)【Amazon】
思考のグレーゾーンを掘り起こす驚異の日常マンガ。いましろたかし作品ともリンクする深淵を感じた(大西祥平/マンガ評論家)
いつもの道を散歩して、いつもと変わらぬ風景にホッとする。いつもの道だからこそ、ささやかな変化が目にとまり、思考がめぐり、想像がふくらむ。日常のなかに潜むちょっとした真実に気づく。そうした精神の運動が、いつもの散歩を豊かな時間にする。自分もいつもの道をこんなふうに歩けたらいいな、と素直に思わせてくれる作品(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
『IT'S MY LIFE-イッツマイライフ-』成田芋虫(小学館)【Amazon】
「私を下僕にして下さい!」 人づきあいのヘタな元聖騎士が、へっぽこ魔法使いの幼女と暮らす辺境でのマイホーム生活は、ちぐはぐなやり取りにもどかしくなりながらも、ノアのかわいさにホッコリしますよ(エロ上司/「とらのあな」商品課 バイヤー)
『デッドプール:デッド・ヘッド・リデンプション』ジェイソン・アーロン/マイク・ベンソンほか(作)/カイル・ベイカー/ロブ・ライフェルドほか(画)(小学館集英社プロダクション)【Amazon】
ゲームに登場、アニメで躍動、主演映画も決定と、日本でも知名度を増してきた、マーヴェル・ユニバースの問題児・デッドプールの活躍を集めた短編集。宇宙人にドリルで尻を掘られたり、殺人事件の被害者になったり、日本での意外な過去が判明したり、作家や編集者が登場して内輪ネタを繰り広げたりと、饒舌な傭兵デッドプールの魅力が凝縮されたやりたい放題な1冊(犬紳士/養蜂家)
現代のアメコミで人気ナンバーワンのお調子者、不死身の傭兵デッドプールの多彩な活躍をコンパイルした短編集。お手軽にその魅力を知ることができる(永田希/書評家 Book News運営)
『スクール・アーキテクト』器械(芳文社)【Amazon】
ゆるふわ百合4コマのようでいて抑えきれない不穏なムード。ギミックを凝らした4コマにこだわる、マニアなら見逃せない逸品(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
『下水街 新装版 濁淦』掘骨砕三(三和出版)
うわっ!まさかのこのタイミングで堀骨先生の『下水街』が復活! R18だけど、もうそういう細かいことは考えてもしょうがないんじゃないかな! まったく見たことのないものと出会う時、人間は人間ではいられない!(それは『テラフォーマーズ』の単行本の後ろに書いてあるや)(劇画狼/漫画始末人)
『わがままちえちゃん』志村貴子(KADOKAWA)【Amazon】
夢と現実が錯綜し、生者と死者が入り組んだ構成が、主人公の心理の複雑さとシンクロしているようだ。何度かページを戻りながら読み進め、ひととおり読んだあともまた気がかりな場面を読み返す。そうすることでようやく読んだ気分になれる、いや、それでもまだ読み足りないとすら思える不思議な歯ごたえ(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『そっとロワイヤル 小田扉初期作品集』小田扉(太田出版)【Amazon】
小田扉のキチッと設定を決めつつも、なんだかふんわりした世界の描きかたは当初から絶妙であることよ(冬蜂/風俗情報サイト「フーゾクDX」制作部)
『暁のヨナ』草凪みずほ(白泉社)【Amazon】
ヨナがやっと! やっとハクを意識してるよぅ♪……と喜んだのも束の間、黄龍ことゼノくんが全部持っていきました!! 毎巻おもしろくて、ホントすごいと思います(りる/感想系ブログ『空夢ノート+』管理人)
「目ききに聞く!!」でのご紹介は、コチラ!
『スティグマタ-聖痕捜査-』高橋秀武(集英社)【Amazon】
霊能力を駆使して事件を解決する刑事もの。死者の最期の言葉を汲み取り悲しみに同調する主人公の健気さと危うさに、どこか怪しい引力を感じました(ナデガタ/漫画感想ブログ管理人)
『ロックミーアマデウス』イナベカズ(著)浅乃帆翔(企画・原案)(講談社)【Amazon】
クラシック音楽を題材にした能力バトルもの。モーツアルト、シューベルトのような有名な作曲家が擬人化してバトルするというもの。いわゆる『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンドバトルの音楽版というような感じだが、著名な音楽家をスタンド、その音楽家が作曲した曲を技とするアイデアを巧みな画力による迫力のある構図で描き『ジョジョ』とは違った新しい世界観を描くのに成功している。特に擬人化された音楽家のデザインが秀逸で、これからどのような音楽家が登場するのかが楽しみである(ゴロー/AV男優)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
『エンバンメイズ』田中一行(講談社)【Amazon】
ダーツを素材にここまで引き込んでくれるとかすごい。数字に弱すぎて「迷路の悪魔」と呼ばれる主人公の思考に追いつくのに3回くらい読むはめになるんだけども、3回ともおもしろいからすごい……(アキミ/ブログ「ボーイズラブを読む!」管理人)
『オールラウンダー廻』遠藤 浩輝(講談社)【Amazon】
廻の成長に、第1話から考えると遠いところまできたなあ! と実感。決勝戦が楽しみです(山田幸彦/ライター)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!