第7位（64ポイント）

『恋は雨上がりのように』　眉月じゅん

『恋は雨上がりのように』
眉月じゅん　小学館

バイト先のファミレスの冴えない店長に恋してしまった黒髪ロングクール無口キャラの美少女と、彼女に気持ちを告げられてうろたえる店長の姿を描く。

第1巻が3月の「このマンガがすごい！WEB」ランキングオトコ編の第4位にランクインした作品。女子高生のアタックにアタフタするおっさんに共感するもよし、老け専というか枯れ専というか、しょぼくれたおっさんに萌えるJKに共感するもよし。
キャラクターの言動ひとつひとつが印象に残る、映画のような作品です。

オススメボイス！

■本作は冴えないおじさんたちに与える甘露のように、甘い味がしないけど甘い露みたいな作品。若い子はコーラだのビールだのなのだが、本当の大人は水こそが喉と心を滋養するものであることをわかっている（kaito2198／海外翻訳者）
■「女子高生と恋愛したいなー」という気持ちと「おっさんだと、めんどくさいよね……」という思い両方が浮き上がるので、ぜひゆっくりススメていただきたい良作（たまごまご／ライター）
■1巻に引き続き青春してますなー。あいかわらずキャラクターの魅力が、この本のおもしろさを際立たせている気がします（福丸泰幸／喜久屋書店漫画館京都店店長）

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ！！

第8位（56ポイント）

『有害都市』　筒井哲也

『有害都市』
筒井哲也　集英社

2020年、東京――オリンピックを目前に控えたこの都市では、わいせつなもの、いかがわしいものを排除すべきとする風潮が広まり、“浄化作戦"と称する排斥運動が行われていた。
そんななか、ホラー作品『DARK・WALKER』の連載を獲得した漫画家・日比野幹雄。過剰なまでの表現規制の壁に阻まれながらも、自分が本当に描きたいマンガを描こうする幹雄の孤独な戦いを描く。

“表現の自由”という、マンガを語るうえで念頭に置かなければならないテーマをめぐる、文字どおりの問題作。早くもマンガ業界をはじめ、多くのクリエイターに注目されました。

オススメボイス！

■いかがわしいと思われる表現や、不健全と言われる創作物を、公権力が過度に規制しようとする社会はやはり窮屈だ。そればかりか、恐怖ですらある。こうなってほしくない、すぐそこにある近未来が描かれている（稲垣高広／ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人）
■サスペンス、ホラーというのは受け取る側がそれを脅威として認識していることによって成立する。たとえば暴力、たとえば人間関係、たとえば動物。ここで描かれるのは新たな脅威であり、我々をこれまでにない形で殺す怪物である。まさにホラーに新しい扉を開けた感がある（raven／ディレッタント）

第9位（48ポイント）

『清々と』　谷川史子

『清々と』
谷川史子　少年画報社

名門女子校・鈴蘭女学院に通う田中清(さや)は、高校生活のなかで生徒たちと友情を深めたり、先生に恋をしたりと、波乱と充実の毎日を送っていた。

7年にわたって描かれてきた清の高校生活も、卒業を控えて一気に加速し、3・4巻が2冊同時発売としてシリーズが完結。
本当の乙女たちが織りなす乙女チックストーリーに、心が洗われます。

オススメボイス！

■7年がかりで完結。鬼のような爽やかさもここに極まり、キュン死者続出の展開を、重機関車のごとく突き進む圧倒的なストーリー。見事な結末（すけきょう／ブログ「ポトチャリコミック」管理人）
■少女漫画家の大家が青年誌で描く、100％ピュアな少女マンガ！　文句をつけようがないほどにすばらしい作品でした。ありがとうございます（フラン／ブログ「フラン☆Skin」管理人）
■およそ4年ぶりの新刊は2冊同時刊行！　タイトルのように、上品で清らかなラストになっています（宮脇書店 本店／コミック担当）

第10位（44ポイント）

『大斬 オオギリ』　西尾維新（作） 暁月あきら、小畑健、池田晃久、福島鉄平、山川あいじ、中山敦支、中村光、河下水希、金田一蓮十郎(画)

『大斬 オオギリ』
西尾維新(作) 暁月あきら、小畑健、池田晃久、福島鉄平、山川あいじ、中山敦支、中村光、河下水希、金田一蓮十郎(画)　集英社

『物語シリーズ』など、いまノリにノッている作家・西尾維新が、9つのテーマをもとに創作した9本の新作短編小説を、9人の個性豊かな漫画家がオリジナリティあふれる表現力を持ってマンガ化！

西尾維新の原作を、様々なメディアで活躍中の漫画家たちが自由に料理するという、スペシャルなコラボ企画に、発売前から注目が集まるのも当然のこと。ここでしか見られない規格外の短編マンガが9本、どれも粒ぞろいです！

オススメボイス！

■21世紀のアイデア製造機・西尾維新の原作を、有名漫画家たちにひとり1本読み切りを描かせるとかいう、「そんなことができたらなぁ」と誰もが一度は思いそうなことを実際にやってくれたのですから、そんなのおもしろいに決まってます（いのけん／麻雀マンガブログ管理人）
■ひとりの原作者に対して多数の漫画家が作画を、という企画の単行本化。やっぱこれ、というのも多いが、原作・作画ともにそういう面もあったのか、という意外性も（soorce／オヤジ漫画系ブロガー）
■原作者・西尾維新と漫画家とのコラボレーションがすばらしい短編集（廣澤吉泰／ミステリ漫画研究家）
■西尾維新の真髄が様々な作家の手で花開いてるすごくお得な1冊です。どの西尾維新もおもしろかったし、それでいてそれぞれの漫画家の個性も主張されていたのがすごい（フラン／ブログ「フラン☆Skin」管理人）

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