第7位(64ポイント)
『僕だけがいない街』 三部けい
『僕だけがいない街』
三部けい KADOKAWA
「再上映(リバイバル)」というタイムスリップ能力を持つ漫画家・藤沼悟は、母親を殺されたことをきっかけに、2006年から1988年へ時間をさかのぼる。
小学生になってしまった悟は、母の死の遠因となった連続小学生誘拐殺害事件を阻止して“未来”を変えようと奔走する。
直前の第5巻では担任教師・八代学の衝撃的な表情で幕となって、単行本派の読者に大きなモヤモヤを残したかたちとなった同作。最新第6巻のリリースを皆さん心待ちにしていたようです。
オススメボイス!
■ここまでのサスペンスから一転、重い現実と向き合い、それを受け入れるという展開ながら、そこにあるのは絶望ではなく希望。そのいっぽうで、犯人側のドス黒い物語にも心をえぐられる。しかしまぁ、言いたいことはただひとつ。「早く続き読みたい」です(大黒秀一/エンタメ系ライター)
■練りに練ったサスペンスに、時間の重い流れまで加味して、再読三読したくなる(辻 真先/ミステリ作家・アニメ脚本家)
■今巻は意表を突く衝撃的な展開。実写化も楽しみ(卯月鮎/書評家・ゲームコラムニスト)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
第8位(56ポイント)
『ハピネス』 押見修造
『ハピネス』
押見修造 講談社
地味で気弱な高校1年生の岡崎誠はある夜、謎の少女に襲われて首筋をかみ切られる。
吸血鬼である彼女に「このまま死ぬ? それとも、同じになる?」という決断を迫られた誠は、死を恐れるあまり「同じになる」ことを選択してしまうが……。
まだまだ物語は序盤ですが、これまでも話題作・問題作を送り出してきた著者の新連載に、大きな期待が寄せられています。
オススメボイス!
■『悪の華』押見修造最新作。主人公の心の葛藤を描く押見修造が選んだ新たなテーマは吸血鬼。少しずつ変化していく少年の体と周囲の反応にはゾクゾクさせられます(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■成長期のカラダの変化はまるで善人が悪人にかわってゆくさまのようである。内なる世界に常に衝動を発散したい吸血鬼の自我と制御する人間である2つの自分。大名作『惡の華』以降の押見。マンガ界の歴史を刻む巨匠たちにならんで後世語られる作家になるであろう彼の作品。次巻が楽しみでしかたない(今村方哉/レコード会社勤務)
■押見修造の吸血鬼モノ。新境地でありつつ、思春期の青年の「理性と本能のせめぎあい」「愛=同化=自己実現」といった著者のマイテーマもしっかり(井口啓子/文化系ライター)
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第9位(42ポイント)
『おとろし』 カラスヤサトシ
『おとろし』
カラスヤサトシ 秋田書店
日本の様々な時代を舞台に、人間の不安や妄想、理屈では説明できない不条理な事件や怪異を描いた短編集。
非モテの独身時代から結婚・育児など等身大の日常をユーモラスかつ自虐たっぷりにつづる作者が満を持して送る、すこぶる良質のショートホラー。
新境地ともとれる“攻め”の作風に高い評価が集まっています。
オススメボイス!
■ショートホラーとしては、ここ数年では最高傑作!? カラスヤ先生、今までおもしろい人だと思っててすみませんでした! めちゃくちゃ怖いです!!(劇画狼/漫画始末人)
■あえて『カラスヤサトシの~』というブランディングを排して挑んだオリジナル創作という点を評価したい。正直怖かった(富士見大/編集・ライター)
■初の恐怖マンガ連作短編。正直あの絵で怖いのか? と思ったらかなりキましたね。あの手この手の引き出しの多さと、ぼんやりとそこに残る恐怖はちょっと類をみないものです(すけきょう/ブログ「ポトチャリコミック」管理人)
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第9位(42ポイント)
『チェイサー』 コージィ城倉
『チェイサー』
コージィ城倉 小学館
日本が高度経済成長期にさしかかった昭和30年代後半。手塚治虫を勝手にライバル視して、どこまでも勝手に追いすがる“チェイサー”・海徳光市の、ややひとり相撲気味なマンガ奮闘記。
手塚治虫が日本初のTVアニメ『鉄腕アトム』を世に送り出した頃、これまたライバル心をかき立てられた海徳はついにアニメ業界にも手を出し始める……。
架空の漫画家を主人公にすえることで手塚治虫の足跡をたどる、実録レポート系のマンガとは一線を画すエンターテインメント作品も第3巻。安定の人気で得票を伸ばしました。
オススメボイス!
■「同時代を生きたほぼ同格の漫画家(架空)による評価」という、いまだかつてなかった視点で語る手塚治虫伝。2巻に引き続きアニメ話なのだが、主人公がアトムや鉄人28号に対抗して立てるロボットアニメ企画に爆笑。約1年に一度の楽しみなのだが、早く続きが読みたい(マクガイヤーブログ/「冒険野郎マクガイヤー」管理人、ニコ生主)
■海徳さん、列土をはじめとするアシスタント陣、家族、編集者による「チーム海徳」感が醸成されてきた点がすばらしい(加山竜司/フリーライター)
「日刊マンガガイド」での既刊(第2巻)ご紹介は、コチラ!
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